夏の恋を盛り上げるライトアップ実施中【愛知県美浜町 野間埼灯台】

2018/08/10

美しいビーチが連なり、夏場は海水浴などでにぎわう知多半島西岸。その一角から伊勢湾を照らすのが、今回ご紹介する「恋する灯台」野間埼灯台です。 大正生まれながらモダンさを感じさせる、シンプルな白亜のデザイン。岬の上や岩場ではなく、砂浜にストンと建っているのがなんとものんびりした風情で、海辺のドライブがてらに立ち寄れるロケーションも親しみを感じさせます。 知多半島と志摩半島に囲まれた伊勢湾はいつも穏やかで、天気によっては対岸の鈴鹿山脈がうっすらと見渡せます。沖には、日本一の貿易港・名古屋港と外海を行き来する大型船が見られたり。海を通してどこか知らない土地、知らない誰かとのつながりを思い、なんだか優しい気持ちになれるひと時です。 さて。この野間埼灯台では、この7月から9月にかけてライトアップが行われています。 地元の人いわく、「野間埼灯台は夕日の時間が一番」。そのベストタイムをさらに伸ばし、多くの人に楽しんでもらおうという試みだそうです。 夕刻に差しかかると、オレンジから濃紺に変わる空や、その色に照り映える海を背景に、だんだんシルエットになっていく灯台。日没前後の午後7時からはライトアップが開始され、濃紺から漆黒へと沈みゆく空間に、純白の姿が浮かび上がります。この時間をどんな時間にするかは、お二人次第。 さらには、この灯台の内部を登って上からの景色を楽しめるようにしたいと、地元のまちづくり支援団体が調整に動いているそうです。楽しみですね。 ところで、そんなロマンチックな野間埼灯台は、もちろん絶好のデートスポット。灯台を囲む鉄柵に「愛の証」として南京錠をかけるカップルが増えたのをきっかけに、灯台の下に「絆の音色」「絆の鐘」という恋人たちのためのモニュメントが設置されました。 五線譜を模したポールに二人で南京錠をかけ、レッドカーペット風の石畳を歩き、悠久の時を感じる穏やかな海を眺めながら二人で「絆の鐘」を鳴らして永遠の愛を誓う趣向です。 南京錠は、灯台から徒歩5分の観光施設「食と健康の館」で入手可能です。ついでに特産の天然塩を使った「塩ソフトクリーム」も味わってみてはいかがでしょう。 ちなみに、「絆の音色」が南京錠でいっぱいになったら、灯台近くにある伊勢湾の守り神「冨具神社」にお祓いをしていただき、丁重に取り外すことになっています。実は「絆の鐘」は、こうした恋人たちの南京錠を鋳直して造られたものだとか。錠をかけることで愛を確かめ、鐘を鳴らすことで、ここに来た数多くのカップルの祝福を受けると考えれば、なんだか嬉しくなりませんか? ついでに、もう一つデート情報を。 実は、灯台から車で十数分ほどのところにもう一つ、カップル向けのスポットがあります。その名も「恋の水神社」。 かわいい名前ですが、実は奈良時代、ここの湧き水が時の皇后の病気を治したという言い伝えが残る、歴史ある神社。貴族の娘が恋人の病を治すために水を求めてやって来たという伝説もあることから、いつしか縁結びの神社として知られるようになったそうです。 恋の水神社で祈願した後は、二人の気持ちを近づけてくれる穏やかな伊勢の海を眺めながら、灯台で愛を誓う。絆を深める野間埼灯台へ、ぜひどうぞ。