「恋する灯台」認定表敬訪問レポート⑪【三重県志摩市 大王埼灯台】

2019/07/30

こんにちは。日本ロマンチスト教会です。2019年 日本財団 海と日本プロジェクト「恋する灯台認定行脚2019」第1弾は、三重県志摩市 大王埼灯台です。この灯台は日本で16基しかない登れる灯台、つまり参観灯台で、「日本の灯台50選」にも選ばれています。

毎年、灯台訪問時に雨は降らないという伝説をつくり続けて、これまで一度も、降られたことがない訳ですが、今回は雨予報80%。前日入りして、明け方には豪雨の音で目が覚めるという始末でした。さらに九州では避難警報が出るレベルでしたから、今回は無理だろうなと思って大王埼灯台に向かいました。

 

到着してみたら、やっぱり雨が降っていたのですが、ここで奇跡が! クルマを灯台の駐車場に止めた途端に雨が止み、やがて太陽まで出てきたのです。

 

そんな風に、今年の灯台訪問もまた幸先の良いスタートとなりました。

そして久しぶりに灯台にやってきたわけですが…やはりここから見る海の広がり感と最果て感は素晴らしい。大王埼灯台は、昭和2(1927)年に着工。ここの海は古くから難所として、多くの海難事故が起きてきた場所でした。明治、大正と長く灯台建設が待望され、昭和になってようやく灯台を作る運びとなったのです。満を持して完成した白亜の美しき灯台。その姿を見た当時の人たちの喜びようが想像できます。

 

大王埼灯台が建つこの町は、絵描きの町として有名。これまでも多くの絵描きさんを輩出し、海と灯台の絵もたくさん残されています。

さらに「ダイダラボッチ伝説」を残す大王埼。そういえば、民俗学専攻の大学院生のとき、大王町畔名という場所で1週間くらい合宿した記憶があります。大王埼灯台のすぐそばで、不思議なご縁を感じますね。

 

表敬訪問で訪れた志摩市・竹内市長や地元観光協会副会長から、灯台官舎跡を活用した宿泊施設化やカフェ化などの予定があると伺いました。そして恋する灯台認定を、今後は観光など地元のために大いに活用したいとのお言葉までいただきました。

これで認定灯台は51灯台に増え、認定自治体は49市町村になり、大きなネットワークになってきています。そして恋する灯台の街では、さまざまな灯台の利活用が進み、ますます灯台を通じて、地域の海の文化に関心を持ってもらえると、嬉しく思います。

ますます加速する、日本財団 海と日本プロジェクト! 今年は9地域の灯台認定行脚に伺う予定です。