「恋する灯台」認定表敬訪問レポート⑯【北海道利尻富士町 鴛泊灯台】

2019/09/20

こんにちは。日本ロマンチスト教会です。2019年 日本財団 海と日本プロジェクト「恋する灯台認定行脚2019」第6弾は、北海道利尻富士町の鴛泊灯台です。

 

北海道の北、稚内の西に位置する利尻島。この地に渡る方法は2つ。稚内からフェリーに乗るか、新千歳空港からの1日2便の飛行機で飛ぶかです。いずれにしても、海に隔てられた、孤島であることに変わりはありません。

島の全周は約50km。クルマを使えば1時間ほどのドライブで島を巡ることができます。島の中央には、「最果ての富士」と呼ばれる「利尻富士」。悠然と屹立し、島のシンボルとして、ドライブしている間中も常に眺めることができました。

鴛泊灯台が位置するのは、島の海の入口。鴛泊フェリーターミナル近くにある、「灯台山」と呼ばれるペシ岬の先端です。

島民のみなさんは、船で島に戻ってきたとき、「灯台山」を見ると、ホッとして故郷に帰ってきたなと思うのだそうです。そんな風にして灯台山と、そこに立つ鴛泊灯台はみなさんの心の拠り所になっているのですね。

ペシ岬に立つ、白亜の灯台、鴛泊灯台。その姿は、白く小さな古城を思わせてくれます。初灯は明治25年です。

江戸時代末期、蝦夷地の警備を任されたのは会津藩士でした。その中にはこの地に訪れたまま、故郷に戻れない人もいたそうです。

そんな未開の極寒の地に赴いた人を想うと、この地に灯台が建設された在りし日もまた、どのような辛苦があっただろうかと感慨深いものがあります。

ただ、灯台から見る海は、まさに絶景。日本の北の果て、まさに最果ての大海原となり、太陽の光で水面が輝き、幻想的な世界を創り出しています。

 

驚いたのは、鴛泊フェリーターミナルでは「恋する灯台認定記念」としてキャンペーンが行われ、懸賞つきの記念ツアーが開催されていたこと。そう、すでに町を上げた取り組みになっていたのです!


あの銘菓「白い恋人」のパッケージに描かれ、そのモデルとなった地は、「白い恋人の丘」として観光地化されています。そこでは「プロポーズ証明書」も発行しているそう。

表敬訪問した利尻富士町長からは、その「白い恋人の丘」と合わせて、恋人たちが集う施策を考えていきたいというコメントをいただきました。

ちなみに、利尻富士町には、石崎灯台という紅白の高い灯台があります。また隣町の利尻町には、沓形崎灯台という同じく紅白の灯台があり、どちらも訪れる価値のある素晴らしい灯台です。利尻島を訪ねることがあれば、ぜひ3つの灯台に立ち寄ってほしいと思います。