海から来る「戦」と「宝」~人気作家がつづる灯台巡り紀行~【静岡県御前崎市 御前埼灯台】

2024/07/08

文藝春秋「オール讀物」に連載中の灯台巡り紀行『「灯台」を読む』。2024年6月号は、直木賞作家の永井紗耶子さんが、初点灯から今年で150周年を迎えた国の重要文化財「御前埼灯台」(静岡県御前崎市)を訪れます。

御前崎から西に広がる遠州灘は古来海の難所として知られており、かつて徳川幕府により日本式の灯台「見尾火(みおび)燈明堂」が御前崎に建てられ、土地の人々が火を灯し続けていました。燈明堂設置後も船の座礁や遭難は絶えなかったものの、それと同時に海の向こうの国々との交流が生まれ、農作物や文化がこの地にもたらされました。


▲見尾火燈明堂

明治に入り、「日本灯台の父」と呼ばれるお雇い外国人技師ブラントンが手掛けた「御前埼灯台」が誕生。航路標識としてだけでなく、第二次大戦時には海軍の防空監視の役割も務め、最前線で戦禍をくぐり抜けてきました。永井さんは、御前埼灯台や燈明堂、灯台資料館を巡って、悠然たる姿を見せる灯台の長い歴史とその背景にある物語を掘り起こしていきます。

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https://crea.bunshun.jp/articles/-/48952

写真提供:文藝春秋写真部