四国最南端で地域のシンボルとして輝く灯台を観光資源として次代につなぐ 【高知県土佐清水市 叶崎灯台】

2023/03/31

陸とは違い道路のない海の上を船舶が安全かつ効率よく運航するために作られた灯台。しかしその航路標識としての必要性は、GPSなど航海機器の発達により、年々薄れつつあるのが現実ではある。とはいえ、灯台の灯りが海の安全を見守ってきた歴史は色あせることがない。

そんな灯台と海との関わりを次の世代にも伝えるべく、日本財団は灯台記念日である11月1日を起点として11月8日までを「海と灯台ウィーク」と設定している。太平洋に面し港の多い高知県では数多くの灯台が今なお活躍しており、そのうちの1つである、四国最南端の町・土佐清水市の叶崎灯台でも、「海と灯台ウィーク」に際して土佐清水市大津区長の平林司さんにお話を伺った。

平林さんは「(地元では)漁業に従事する人が多く、灯台とは密接な関係があります。夜などは道しるべなしでは帰る道がわからなくなってしまいますし、今でこそ(GPSなど)便利なものがありますが、昔は灯台しか頼れませんでした」と近隣住民と灯台との関わりを語る。

また、1911(明治44)年に初点灯した叶崎灯台には「古いものにも良さがあるので、その価値を見直す雰囲気も出てきています」と愛着も深く、「叶崎灯台をメインにしたチラシを作成してアピールしている」と観光資源としての灯台にも寄せる期待は大きい。航海の安全を守り、地域のシンボルとして在り続ける灯台の姿が、ここにも息づいているのだ。

 

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