灯台を一時避難場所・備蓄場所に - 志摩市と鳥羽海上保安部が協定締結

2025/06/02

志摩市と鳥羽海上保安部は5月15日、南海トラフ巨大地震などの大規模災害に備え、志摩市内の大王埼灯台と安乗埼灯台を災害時の一時避難場所および防災備蓄品の保管場所として活用する協定を締結しました。

両灯台は歴史的価値も高く、大王埼灯台は1927(昭和2)年、安乗埼灯台は1873(明治6)年に建設され(1948年建て替え)、いずれも2013年に登録有形文化財に指定されています。さらに、どちらも通年で一般公開されている「参観灯台(のぼれる灯台)」であり、絶景スポットや観光名所としても愛されています。


▲大王埼灯台

今回の協定により、大王埼灯台と安乗埼灯台は、これまで果たしてきた「航路標識」としての本来の役割と観光資源としての役割に加え、地域住民や観光客の命を守る「防災拠点」としても活用されることになります。


▲安乗埼灯台

具体的には、大王埼灯台を津波発生時の一時避難所とするほか、志摩市と鳥羽海上保安部がそれぞれ、両灯台に食料や飲料水、毛布などの防災備蓄品を保管します。


▲灯台に備蓄される食料品の一部

なお、参観灯台を災害時の避難所として正式に活用する協定は、全国16基の中で今回が初の事例となります。

資料提供:志摩市、鳥羽海上保安部
写真提供:志摩市