感動の自然と歴史と海の幸「日向岬グルメウォーク」開催レポート【宮崎県日向市 細島灯台】
2018/12/11灯台に絶景はつきものですが、宮崎県北東部の日向岬に建つ「恋する灯台」細島灯台周辺も、一度は見ておきたい感動の風景の宝庫です。 細島灯台は、日向岬の海抜約90mの高さに位置し、灯台敷地に整えられた展望公園からは、ほぼ180度にわたり広大な太平洋の水平線を望むことができます。 日向岬は、約1,500万年前の火山活動により形成された地層が、長年の侵食で複雑な海岸線を成した、いわゆるリアス式海岸。灯台近くの「馬ヶ背」と呼ばれる場所からは迫力ある柱状節理の断崖絶壁が望め、海岸線が十字架または「叶」の字のように侵食された「願いが叶うクルスの海」は、訪れた人の願いが叶うパワースポットとして人気を集めています。 願いが叶うクルスの海 岬周辺の細島地区は、古い歴史をもつ細島港を中心に栄えた港町。神武天皇がこの海に出没する巨鯨を退治した鉾にちなんで「鉾島」と呼ばれたのが地名の由来とも言われ、その由緒を伝える「鉾嶋神社」や「御鉾神社」、また室町時代に創建された見事な日本庭園を擁する「妙国寺」など、歴史的景勝も数多い町です。 妙国寺庭園 観音寺 これらの景勝地や岬、そして灯台を結ぶ道は、「新日本歩く道紀行 歩いておきたい1000の道」で「太平洋の大パノラマと“みなと浪漫街”今昔の道」に指定されています。 そんな細島地区の海と歴史、そして海の味覚をたっぷり楽しめるウォーキングイベントが、日向市と地元放送局のMRT宮崎放送によって毎年開催されています。題して「日向岬グルメウォーク」。今年は11月25日に行われました。 ※開催告知チラシです。すでに終了しています。 ウォーキングのコースは、「みなとオアシスほそしま」を起点に名所旧跡の点在する細島の港町を歩く5kmコースと、細島灯台や馬ヶ背まで足を伸ばして太平洋の絶景を満喫する10kmコースの2つ。思い思いにコースを楽しんで戻ったら、地元の海産物を集めた「海鮮漁師飯」を味わうというプログラムです。 ※開催告知チラシより 開催当日は快晴で風もない、まさにウォーキング日和。スタート地点には、家族づれやご夫婦、友人同士など約320名の人々が集まりました。 お子様には、細島灯台をデザインした「恋する灯台」バッジを配布。10時10分に10kmコース、10時30分に5kmコースの参加者が元気よくスタートしました。 コース中で人気だったのは、やはり「願いが叶うクルスの海」。展望所からの景色の素晴らしさもさることながら、展望台に設置された「願いが叶うクルスの鐘」を鳴らして願いをかけるのが、ロマンチックなミニイベントになっていたようです。 海鮮漁師飯も好評。細島港で養殖される「細島いわがき」にマグロのかま、フグのフライ、あらダシの味噌汁など、地元産の季節の海鮮によるおもてなしです。 中でも、他地域ではめったに食べられない地元の珍味が「ごんぐり」。なんと、マグロの胃袋だそうです。 近海でマグロが獲れる細島港には生の状態で水揚げされるマグロも多く、新鮮な内臓も手に入るとのこと。あっさりした食味にコリコリとした食感が後を引きます。今回は唐揚げで楽しみました。この「ごんぐり」は「海の駅ほそしま」でも食べることができますので、これから細島灯台を訪ねようという皆さんは、ぜひ楽しんでみてくださいね。 というわけで、好天にも恵まれて楽しく終了した「日向岬グルメウォーク2018」。 参加者の反応はといえば、「途中、坂が結構きついところがあって大丈夫かなと思っていたけれど、歩いてみると意外に楽しく歩けました」「素晴らしい天気で、楽しく歩かせてもらいました。美味しいものもたくさん出てきて満足です」など上々でした。 聞けば、今回が14回目という歴史あるウォーキングイベントだとか。今回は事後のレポートとなってしまいましたが、来年も行われるはずなので、「恋する灯台」を楽しみがてら、参加してみてはいかがでしょうか。また、今回のコースをモデルコースにして、気ままに歩いてみるのもいいですね。