能登半島地震で被災した禄剛埼灯台(通称 狼煙の灯台)から「復興ののろし」が上がります

2024/07/22

能登半島の先端、石川県珠洲市狼煙(のろし)町の禄剛埼(ろっこうさき)灯台で7月27日、地元の皆さんによる「のろし」が上がります。

珠洲市は2023年5月の地震に続き、今年の元日に発生した令和6年能登半島地震で大きな被害を受け、懸命な復旧・復興が続けられています。

そんな中、全国各地で次々にのろしを上げる「のろしリレー」を主催している「見ぬ友と心結ぶのろしリレー実行委員会」から狼煙町の糸矢敏夫区長に1本の電話がありました。

狼煙町は、江戸時代から和式灯台(灯明台)があり、船の目印となる「のろし」を上げていたという場所。のろしリレー実行委員会も「狼煙町」という珍しい地名の存在は以前から認識しており、「のろしリレーとして地震の復興支援に何かできれば」と考えていたそう。

実行委員会と糸矢区長による協議の結果、地元で「狼煙の灯台」と呼ばれている禄剛埼灯台で「復興ののろし」を上げることが決定。全国各地で一斉にのろしを上げる7月27日10時頃から1時間ほど、木の葉などを燃やして白い煙を奥能登の空に立ち昇らせます。既に地元の皆さんが灯台周辺の草刈りなどを行い、当日に備えているそうです。

なお、禄剛埼灯台も能登半島地震で被災し、初点灯時から140年にわたって活躍し続けたフランス製フレネルレンズの一部が破損。今も光を放ってはいますが、光量は減少してしまいました。



地元ではレンズの修復を望む声が多くありましたが、今は作られていないレンズであることや、再び地震が来たらまた壊れてしまう可能性などを踏まえ、海上保安庁としてはLEDへの切り替えを計画していると報じられています。



見ぬ友と心結ぶのろしリレー
https://noroshi-relay.amebaownd.com/

写真提供 狼煙町地区区長 糸矢敏夫さん

文 佐々木康弘