2023年度 新たな灯台利活用モデル事業

事業目的

「新たな灯台利活用モデル事業」は、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、 灯台を中心に地域の海の記憶を掘り起こし、地域と地域、異分野と異業種、日本と世界をつなぎ、 新たな海洋体験を創造していく「海と灯台プロジェクト」の取り組みのひとつとして、 灯台の様々な利活用モデルを創出することで、灯台の存在意義を高め、 灯台を起点とする海洋文化を次世代へと継承していくことを目的としています。

2023年度は、「調査検証コース」と「利活用実施コース」の2コースにより、
全国11地域で、灯台の調査検証や利活用事業を実施しました。

2023年度採択事業

調査検証コース

対象とする灯台の固有の歴史や役割に関する調査を行うとともに、灯台利活用に関する仮説を設定し、検証を行いました。

潮岬灯台

和歌山県串本町

事業名
潮岬灯台旧官舎利活用プロジェクト
団体名
紀の国灯台利活用推進委員会
  • 世界中から注目される灯台ホテルにするために
    • 海外視察(スコットランドの灯台ホテル、ヘリテージ建築、Northern Lighthouse Board)
    • 国内高級宿の調査
    • 国内灯台の利活用事例調査
  • 地元有識者チームを組成、灯台滞在時間の演出について調査

細島灯台

宮崎県日向市

事業名
細島灯台調査検証事業
団体名
細島灯台灯りの輪
  • 細島灯台ガイドマニュアル作成
  • 専門ガイド育成、ガイドツアー試験実施
  • 高校生向け灯台研修会(将来の担い手育成)
  • 観光体験の企画開発・実証実験
    (灯台クルーズ、灯台ナイトハイク、灯台with日の出撮影会)

以上をふまえ、来年度以降の事業計画・体制を検討

安乗埼灯台

三重県志摩市

事業名
「安乗埼灯台及び灯台資料館の利活用調査」事業
団体名
安乗埼灯台観光活性化推進コンソーシアム
  • 安乗埼灯台に関する基本調査
  • 安乗埼灯台および灯台資料館に対するニーズ調査
  • 市民・観光事業者向けワークショップ
  • 利活用イベントの実証実験(ライトハウスフェス)

以上をふまえ、来年度以降の事業計画・体制を検討

利活用実施コース

対象とする灯台の存在意義を高め、海洋文化資産として未来に継承することを目的に、灯台利活用に係るイベント開催、ガイド育成や学習プログラム創出などを行いました。

佐田岬灯台

愛媛県伊方町

事業名
佐田岬灯台利活用推進プロジェクト
団体名
佐田岬灯台利活用推進コンソーシアム
  • 灯台官舎跡地を活用したハード整備計画について調査
    (土地調査、整備計画作成、実現可能性などの調査)
  • 伊方町での体制づくり・人材育成
    • 佐田岬半島ミュージアムにて灯台情報の展示、シンポジウム開催
    • 燈人育成プログラム①「エメラルドタイム」学習会
    • 燈人育成プログラム②高校生連携 灯台キャラクターの制作

長尾鼻灯台

鳥取県鳥取市

事業名
青谷長尾鼻灯台利活用八良い(弥生)事業
団体名
鳥取市青谷地区振興プロジェクト実行委員会

灯台のまち青谷の生涯学習プログラム「AOYA TODAY!」として

  • 小学校、中学校、高校での海と灯台を通じた地域学習プログラム開発
  • 一般向けにレンタサイクル+ガイドの周遊開発
  • 映像「青谷灯台物語~人と海をつなぐ未来の灯り~」を製作
  • 学びを情報発信につなげるサイト「AOYA TODAY!」を構築
  • 自走の体制づくり など

大バエ鼻・長瀬鼻灯台

長崎県平戸市

事業名
2灯台を繋ぎ平戸生月島を灯すプロジェクト
団体名
灯台からのメッセージ運営委員会
  • 島全体を巻き込みイベント「ツナガル灯台マルシェ」を開催
    • 2つの灯台を海から眺めるクルーズ体験
    • 地元中学生のガイドで2つの灯台間を観光
    • 小学生による手作り紙芝居・灯台案内看板作成
    • 近郊食材を使った飲食店などの「灯台マルシェ」
    • 地元の子どもやバンドが出演する「灯台ステージ」など

恵山岬灯台

北海道函館市

事業名
ソーシャルビジネスモデル「灯台ホリディ」構築事業
団体名
恵山岬灯台活用協議会
  • 海と灯台の空間でチルするイベント「灯台ホリデイ」を開催(10月~11月、のべ10日間)
  • 地元の若者、函館市、周辺の店・企業などを巻き込み実施体制を構築
  • イベントを継続するための運営マニュアルや備品を整備

野間埼灯台

愛知県美浜町

事業名
野間埼灯台ポータル化プロジェクト
団体名
野間埼灯台ポータル化実行委員会
  • 「現代版灯台守」を募集。地域に根ざし、灯台を通じて海に思いを馳せ、海と人を繋ぐ結節点になる人を、地域一丸となって育成
  • 拠点としてキャンピングカーを導入
  • 海と灯台の魅力を活かしたイベント、サービスを実施し収益化を図る

出雲日御碕灯台

島根県出雲市

事業名
日本一高い石造り灯台を“照らす”フェス~出雲日御碕灯台 TERRACE~
団体名
日御碕・鷺浦灯台利活用プロジェクトコンソーシアム
  • イベント「灯台フェス日御碕2023」を開催
    • 灯台下で高校生マーチングバンド、アマチュアバンド演奏
    • 地元飲食店による灯台グルメの販売
    • 地元出身アーティストによる灯台アート制作
    • テーマソング、CM、ポスターでPR など

沢崎鼻灯台

新潟県佐渡市

事業名
灯台×地域資源「ミッション型灯台キャンプ」構想事業
団体名
さど探究プロジェクト
  • 集落や行政と連携し、灯台という特別な場所でキャンプをしながら、地域を手伝う「ミッション型灯台キャンプ」を実施
  • 灯台のふもとで継続的に集落と外の接点を維持し、関係人口を創出

生地鼻灯台

富山県黒部市

事業名
生地鼻灯台を中心とした生地エリア魅力発掘プロジェクト
団体名
生地地区灯台利活用プロジェクト実行委員会
  • 灯台が実力を発揮する夜、「灯台ナイトマーケット」を開催
    • 灯台登頂
    • 灯台ライトアップ(見る・映える演出)
    • 灯台マルシェ
    • 灯台ミニライブ
    • 灯台関連商品および地元商品の開発・販売

※10~11月に全3回開催し、定期開催のための体制を構築

事業実施概要

※2023年度の公募は終了しました

対象となる事業

海と灯台プロジェクトが取り組む3項目の達成に資する事業。コースは2種類。

調査検証コース
(1事業あたり助成上限 650万円)

対象とする灯台固有の歴史や役割に関する調査を行うとともに、灯台利活用に関する仮説を設定し、検証を行う。

利活用実施コース
(1事業あたり助成上限 2,000万円)

対象とする灯台の存在意義を高め、海洋文化資産として未来に継承することを目的に、灯台や旧官舎等の施設の整備や、プログラム創出などを行う。

※いずれも、総事業費に対する助成率は80%。

海と灯台プロジェクトが取り組む
3項目

  1. 航路標識としての役割が変わりつつある灯台の存在意義や継承理由を正しく伝える
  2. 灯台が果たしてきた地域固有の役割や機能、存在価値を物語化する
  3. 灯台が持つ多様な価値と利活用の可能性について、戦略的に取り組む

事業期間

2023年9月1日(金)〜2024年2月29日(木)

2022年度事業報告

2022年度は、全国12の灯台に関する調査研究事業を支援しました。
各事業で行われた調査や実証実験、それによる成果をご紹介します。

2022年度「新たな灯台利活用モデル事業」
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2024年度公募情報

昨年度よりも、公募、事業開始時期が早まりました。​
海と灯台をいかした新事業や、その立ち上げのための調査検証を支援します。

2024年度「新たな灯台利活用モデル事業」
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