恋する灯台も登場 マンガの街・石巻の観光ラッピングバス【宮城県石巻市 大須埼灯台】

2019/05/29

「灯台×ラッピング」のご紹介が続いていますが、もう1本いきましょう。舞台は宮城県石巻市です。 石巻市といえば、「マンガによる街おこし」で知られる都市。特に萬画家・石ノ森章太郎氏との縁が深く、氏の作品世界が楽しめる記念ミュージアム「石ノ森萬画館」が有名です。 その石ノ森氏の作品の数々、それから昨年同館で作品展が開催された、わたせせいぞう氏の代表作「ハートカクテル」をモチーフにしたラッピングバスが、この4月から石巻市と仙台市を結ぶ路線で運行されています。 ラッピングデザインでは、両氏のキャラクターに絡めて石巻市の様々な観光スポットが紹介されています。 【石ノ森章太郎バス】 ◯左面:石巻マンガロード 石巻マンガロードとは、JR石巻駅から石ノ森萬画館に至る、徒歩15分ほどの道。沿道にはサイボーグ009や仮面ライダーといったキャラクターのほぼ等身大のモニュメントや、キャラクターをあしらったポスト、ベンチ、マンホールのふたなどが設置され、道ゆく人の目を楽しませています。その代表的なスポットをバスのデザインにしています。 MAP:石巻マンガロードWEBサイトより ◯右面:大須埼灯台と神割崎 右面前方に描かれたのが、我らが「恋する灯台」大須埼灯台。 大須埼灯台は1949年に初点灯。全国的にも珍しい、四角い形をした白亜の灯台です。 灯台が守る金華山沖の海は、日本海流(黒潮)と千島海流(親潮)が出逢う潮目となっており、非常に豊富な種類の魚介類が水揚げされることから、ノルウェー沖、カナダ・ニューファンドランド沖と並んで「世界三大漁場」の一つに数えられています。 そうした豊かな海の幸をふんだんに使用した地元料理を、灯台から車で20分ほどにある商店街「雄勝店こ屋(おがつ たなこや)街」で楽しむことができます。 後方にあしらった神割崎は、石巻市の北の端、南三陸町との境付近にある景勝。「神の力によって二つに割られた」とも伝えられる岸壁の奇岩に打ち付ける波しぶきが圧巻です。2月と10月には、岩と岩の間の水平線から朝日が登る、幻想的な光景を見ることができます。 ◯後面:シージェッター海斗 石ノ森氏が遺したキャラクターのラフスケッチを元に生み出された、石巻市のオリジナルキャラクター。2010年から4年にわたって雑誌に漫画が連載され、テーマソングや実写版ミニドラマも制作されたそうです。 【わたせせいぞうバス】 ◯左面:かわまちエリア JR石巻駅から徒歩10分ほどの、旧北上川河岸に整備された散策エリア。川の中洲(中瀬地区)には石ノ森萬画館が見え、川のほとりには地元の特産品を幅広く取り揃えた「いしのまき元気いちば」があります。 ◯右面:田代島 石巻駅から徒歩約10分の船着場から行ける、「猫の島」として有名な小島。ここでは猫が「大漁の守り神」として大切にされており、一説によれば島民の2倍以上の数の猫がいるとか。島の中央には、猫を祀った「猫神様(猫神社)」があり、猫の形をしたロッジがあるキャンプ施設「マンガアイランド」では宿泊もできます。 ◯後面:日和山公園 かわまちエリアの南に位置し、旧北上川の河口付近に広がる小高い丘の公園。石巻を代表する桜とツツジの名所であり、4月中旬にはソメイヨシノをはじめとした約400本の桜が咲き誇ります。 というわけで、2台とも目撃できれば、石巻の見どころがひと通りわかってしまうラッピングバス。ぜひ見たいという方は、石巻市WEBサイトに運行時間などの情報がありますので、参考にしてください。

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