灯台がアニメの舞台に!モンキー・パンチの故郷でオンラインイベント開催【北海道浜中町 湯沸岬灯台】

2021/10/25

「ルパン三世」の原作者モンキー・パンチの故郷として知られる北海道・浜中町。霧が立ち込めることから“霧多布(きりたっぷ)”という名で呼ばれるこの地域の岬に建つのが、実効光度82万カンデラという北海道随一の光度を誇る湯沸岬灯台です。

1967年に「漫画アクション」で連載が始まった「ルパン三世」シリーズはほどなくテレビアニメとなり、この秋にはアニメ化50周年記念企画となる新作テレビアニメシリーズ「ルパン三世 PART6」の放映も開始されました。そんな長きに渡る歴史の中では、浜中町が舞台となる「ルパン三世 霧のエリューシヴ」(2007年)も放映。ルパン三世生誕40周年記念作品として製作されたこのテレビアニメでは、湯沸岬灯台が作品にミステリアスな雰囲気を与えるキースポットとして登場しています。

物語を軽くご紹介すると…。峰不二子に頼まれ、霧多布岬周辺の海底に眠るという「時を超えるお宝“白き たまゆら”」を探すルパン三世と次元大介は、銭形警部とカーチェイスならぬ船チェイスを繰り広げます。途中、石川五ェ門と合流して黄色いフィアット500に乗り換えた3人は、町中を走り抜け、霧でけぶる灯台へと到達するのですが、突然灯台の灯ろう上部にまばゆい光と共に怪しい男・魔毛狂介が現れ、ルパン、次元、五ェ門、銭形警部を異空間へと誘います。

このように作品にも登場するほど深い絆で結ばれた浜中町では、2011年から「ルパン三世・宝島プラン」を発足し、ルパン三世にまつわる様々な企画を開催してきました。町内にはキャラクターの仮想店舗「霧多布座」、「PUB FUJKO」、「JIGEN’S BAR」、「居酒屋五ェ門」が並び、JR北海道の駅舎に等身大パネル、街灯に看板、マンホールの蓋もルパン三世仕様と、キャラクターたちと出会えるスポットがそこかしこに登場。この4月には浜中町総合文化センターに新たな展示施設もオープンされました。

また、2012年からは「ルパン三世フェスティバルin浜中町」もスタート。例年ならば特産品であるウニを味わったり、景勝地である断崖絶壁の湯沸(霧多布)岬や湯沸岬灯台を訪れたりと様々に満喫する訪問客らの姿も見受けられますが、昨年の中止に続いて今年はオンラインイベントで開催。

浜中町の会場にはルパン三世の声を務める栗田貫一さんが、東京のスタジオでは石川五ェ門役の浪川大輔さん、峰不二子役の沢城みゆきさん、銭形警部役の山寺宏一さんが参加し、スペシャルトークが繰り広げられました。

そしてイベントの前半では、「ルパン三世 霧のエリューシヴ」のロケーション巡りを実施。アニメに登場した霧多布エリアや湯沸岬、霧多布大橋などがシーンビジュアルと共に映し出され、その再現ぶりに会場が沸くことも。また湯沸岬灯台のシーンでは、実際に灯台を訪れた際のエピソードを栗田さんが披露し、灯台の赤と白のツートンカラーや灯ろう部分を見つつ「ハシゴまで同じですね」と感心する様子がうかがえました。

このフェスティバルには生前モンキー・パンチ先生も参加されていたとか。こちらを訪れた際は、先生が愛した浜中町とルパン三世の世界を堪能すると共に、湯沸岬灯台にもぜひ足を運んでみてくださいね。

取材:足立美由紀