明治初期の面影を残す文化財灯台が3年半ぶりに一般公開 【和歌山県和歌山市 友ケ島灯台】

2023/06/15

「恋する灯台」に認定されている友ケ島灯台(和歌山県和歌山市)で2023年5月28日、3年半ぶりの一般公開が実施されました。

紀伊半島と淡路島の間に浮かぶ無人島群「友ヶ島」にある友ケ島灯台は、国内最初期の灯台の一つ。幕末、外国に向けて兵庫港(現在の神戸港)が開港されるのに伴い、外国船が狭い海峡を安全に航行できるようにと設置が計画され、1872(明治5)年に完成しました。それ以来150年余りにわたり、太平洋から紀伊水道を経由して大阪湾に至る船舶の安全な航行に寄与しています。

光源となる灯器や回転装置などは代替わりしましたが、石造りの建物自体は完成当時から大きく変わっておらず、歴史的建造物として産業文化遺産と登録有形文化財の指定を受けています。内部に急な階段や突起物などがあるため普段は公開していませんが、当日は和歌山海上保安部の職員が安全を見守ったうえで来場者に内部を公開しました。


階段で灯台上部に登り、紀淡海峡の360度パノラマを楽しんだ来場者。思わず「すごーい!」「きれいだね」と声が上がります。レンズや回転装置、灯台に関する解説パネルなどの展示も来場者の興味を引きました。


職員がこの日のために制作した顔出しパネルとインスタグラム風フレームを使って記念撮影を楽しむ姿も。3Dメガネをかけて見ると海底の地形が立体的に見えるという「3D海底地形図マット」も注目を集めました。この日灯台を見学した来場者には、シリアルナンバー入りの「灯台参観記念証」がプレゼントされました。

和歌山海上保安部の担当者は「少しでも多くの方々に、大阪湾と紀伊水道を結ぶ海上交通の要衝『友ヶ島水道』に触れ、関西経済と日本全体の経済に直結する海上輸送路の重要性と、その恩恵が私たちの生活を支えていることへの理解を深めていただければ幸いです」と一般公開の意義を話していました。

写真提供:和歌山海上保安部