「海と灯台ウィーク2024」、各地の盛り上がりをレポートします

2024/11/18

2024年11月1日(金)から8日(金)まで実施した「海と灯台ウィーク2024」は、盛況のうちに終了しました。期間中は各地の灯台でさまざまな取り組みや催しが行われ、全国的な盛り上がりを見せました。各地の盛り上がりの様子をご紹介します。

「海と灯台ウィーク」とは
日本財団「海と灯台プロジェクト」を運営する一般社団法人 海洋文化創造フォーラムが、日本財団や海上保安庁、全国60の「海と灯台のまち」参画自治体、企業などとともに、灯台の魅力発信イベントや灯台オリジナルグッズのプレゼント、SNS投稿キャンペーンを展開し、灯台に親しんでいただく8日間です。


【おもな実施内容】

1 全国80か所以上で「海上保安庁」関連イベントを開催 

全国80か所以上の灯台で、海上保安庁主催による一般公開や灯台に関する展示などのイベントが実施されました。

このうち、室戸岬灯台(高知県室戸市)では11月3日(日)、市主催の室戸岬灯台まつりにあわせ、灯台の一般公開を行いました。餅まきや航空機の展示飛行も実施したとのことです。

奄美大島最北端の笠利埼灯台(鹿児島県奄美市)でも11月3日(日)に一般公開を行いました。こちらでも航空機がサプライズ飛行し、大いに盛り上がりました。

 

2 全国各地で地域連携による灯台PRイベントを開催

「海と灯台プロジェクト」の助成により、地域の人々や企業、放送局、自治体などの協働によるさまざまな灯台PRイベントが全国各地で企画・実施されました。

このうち、入道埼灯台(秋田県男鹿市)では、男鹿市を含む4者で構成する入道埼灯台利活用事業実行委員会による初のイベント「入道埼灯台石焼フェス」が11月3日(日)に開催されました。

水と魚介類などを入れた木の桶に真っ赤に熱した石を入れ、一瞬で沸騰させる男鹿の郷土料理「石焼料理(石焼鍋)」をテーマにした同イベント。石焼料理に使われる石が入道埼灯台の下にある岩盤「溶結凝灰岩」であることに着目し、石焼料理を食べながら灯台とその下にある地層、郷土料理との意外な関係性を知るというユニークな取り組みが注目を集め、約1,400人の来場者でにぎわいました。入道埼灯台の無料開放にも730人が参加しました。

三国防波堤灯台(福井県坂井市)では、地域団体と地元企業で構成する雄島地区灯台利活用プロジェクトコンソーシアムが企画した「三国 灯台まちあるき」が「海と灯台ウィーク」に合わせてスタート。

かつて大阪と北海道を日本海回りで結んだ商船「北前船」の出入りを助けるために当時の豪商たちが発起人となって築いた堤防「三国港突堤(三国防波堤)」を実際に歩き、先端にある灯台を訪ねるガイドツアーです。海と灯台を通して地域の歴史にふれる内容で、参加者から「普段この場所を歩く機会がなかったので、歩いているだけで非日常を感じられた」「灯台の役割が分かって楽しかった」など、好評をいただきました。

 

3 「海と灯台ステーション」でのポスター掲示&灯台缶バッジ配布

日本財団「海と灯台プロジェクト」に参画する「海と灯台のまち」60市町村に「海と灯台ステーション」を開設し、そのまちの灯台の写真を盛り込んだPRポスターを掲出するとともに、来訪者に灯台オリジナル缶バッジを配布しました。缶バッジはそのまちの灯台をシルエットと精細な線で表現したデザイン(全65種類)。統一感を持たせつつ、コレクターアイテムとしての要素を加味しました。

毎年「海と灯台ウィーク」期間中に各地の灯台を巡り、缶バッジを収集している名古屋市在住のバイク愛好家「Ragdomezegis」さんは今年、東北や北海道の灯台を周遊。4日間で3200kmを走破し、缶バッジ11種を入手してくださいました。

▲RagdomezegisさんのXより

ウィーク終了後も、まだ缶バッジが残っている灯台を求めてバイクを走らせ、安乗埼灯台で缶バッジをゲット。過去に集めた分と合わせると、全65種のうち43種類を集めたことに。毎年ありがとうございます!

 

4 全国各地の仕掛人・先駆者たちが地域と灯台と日本の明日を語り合う「海と灯台サミット2024」開催

さまざまな立場と視点から地域と灯台と日本の明日を語り合うイベント「海と灯台サミット2024」を11月3日(日)、複合文化施設「スパイラル」(東京都港区)にて開催しました。
第一部はシンポジウムで、「灯台で地域活性化」「灯台で〇〇やってみた」「海と灯台学」をテーマに、灯台を活用した地域創生に取り組む「仕掛人」、灯台でユニークな取り組みを実現させた「実践者」、学識経験者による事例発表や提言など活発な議論が交わされ、来場者202名に加えYouTubeライブ配信を290名が視聴しました。


第二部は、灯台を取材した直木賞作家4人が各地の灯台に刻まれた海の記憶を語り合うトークショー、第三部は灯台利活用に関心を持つ自治体・企業担当者などが集う情報交換会を実施。灯台が大切な地域資源であり、海洋国日本の財産であることを再確認しました。

イベントの詳細レポートはこちら(PR TIMES)

第一部シンポジウムはYouTubeでアーカイブをご覧いただけます。
▼Youtubeアーカイブ配信URL
https://youtu.be/zl-6c0M5OKk

第二部トークショーは音声データをインターネットで聴くことができます。
詳細はこちら

 

5 灯台の奥深さをひもとく企画展「海と灯台展」開催

複合文化施設「スパイラル」(東京都港区)にて11月3日(日)~4日(月・休)、灯台の魅力を歴史的価値からエンターテインメントまで、さまざまな視点で紹介する企画展「海と灯台展」を開催。
太古から大航海時代、そして現代までの人と海と灯台の関わりを紐解くパネル展示や、人気作家の紀行集「灯台を読む」と連動した写真展示などを通して、灯台の奥深い魅力を発信しました。来場者からは「大きさに魅せられて灯台を好きになった。展示を見て、全国を回ったような気分になれました」との感想をいただきました。

 

6 Xで「いい風吹いてた。#灯台時間」投稿コンテストに多くの反響


灯台ウィークに先立ち10月21日(月)から、「いい風吹いてた。灯台時間。」をテーマに「写真」「イラスト/絵画」「ポエム/小説」の3部門で作品を募集するX投稿コンテストを実施しています。全国からたくさんの反響があり、11月11日時点で183件の投稿が寄せられています。Xをご利用の方は、「#灯台時間」で検索するとこれまでに寄せられた投稿作品をご覧になれます。

▲これまでに寄せられた写真作品の一部

この投稿キャンペーンは12月1日(日)まで継続中。終了後、選考を経て14名様に賞品を進呈します。キャンペーンの詳細はこちら

海と灯台プロジェクト公式X https://twitter.com/umi_toudai