能生港灯台で「恋する灯台」PRとアンケート調査が実施されました

2025/10/09

新潟県糸魚川市の能生港灯台で、9月14日(日)に「恋する灯台PR活動」が行われました。主催は能生商工会の商業・サービス部会。地域活性化を目的として、観光客を対象に「恋する灯台」の認知向上と今後の利活用に向けた意見収集を行いました。

能生港灯台は、糸魚川市能生の弁天岩の上に建つ灯台で、赤い欄干の橋を渡って近くまで行くことができます。1951年に初点灯してから長く港の安全を見守り続け、2016年には日本ロマンチスト協会によって「恋する灯台」に認定されました。

残念ながら、海上保安庁が管理する航路標識としては2017年に廃止され、灯台としての役目を終えましたが、その後も新潟県が引き継ぎ、「届出標識(能生港立標)」として維持管理が続けられています。「恋する灯台」としてのアピールにも力を入れており、モニュメントの設置や撮影スポットの整備、フォトコンテストやライトアップなど、地域が主体となった多彩な取り組みが進められてきました。

今回のPR活動では、アンケート調査を中心にグッズ配布や展示を実施。回答者には、灯台擬人化プロジェクト「燈の守り人」の公式ステッカーを進呈したほか、同作品の映像を上映しました。あわせて、ヒスイの「まが玉」をモチーフにしたハート型の絵馬も販売し、縁結びスポットとしての魅力を発信しました。

アンケートには72名が回答し、そのうち67%が県外からの来訪者でした。一方で「能生港灯台が恋する灯台である」と知っていた人は16%にとどまり、情報発信の余地も明らかになりました。自由記述では「夜間のライトアップを見てみたい」という意見が多く寄せられたとのことです。また、「燈の守り人」をきっかけに来場した人もおり、キャラクターを通じて新たな層への認知が広がっていることも確認されました。

今回のPR活動を主催した能生商工会は今回のアンケート結果を踏まえ、来年度以降の夜間ライトアップの実施など、灯台を活かした新たな取り組みを検討していく予定です。観光客の増加や外国人旅行者の来訪も見据え、地域一体となった魅力発信を続けていく方針だとしています。

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