灯台ミニチュアコレクションを3Dプリンターで「フローティラモデルズ」

2020/06/23

世界の一風変わった乗り物などを作ることを趣味に活動しているサークル「フローティラモデルズ」さん。作品のラインナップの中に可愛らしい灯台の模型も発見! 今回は、フローティラモデルズさんに灯台の模型を作ったきっかけや制作裏話、自慢の作品や模型を作るうえでのこだわりやお気に入りの灯台について、たっぷりと伺いました! お家に灯台模型を飾りたい方、必見です。

サークル名「フローティラモデルズ」のフローティラとは小型艦隊のこと。主に艦船模型に関連する1/700スケールを中心に3Dプリンターなどを使用した模型を作っているそうです。海に関連したものを作りたいといろいろと調べていくうちに灯台に惹かれ「1/700模型化したら面白そう」と思ったことが作品作りのきっかけになったそうです。

灯台と艦船模型はひとつの作品に絡めて作ると、かなり大掛かりなジオラマになってしまうという理由から、最初に作ったのはいわゆる灯台ではなく、比較的小規模の海面ジオラマ向けになりそうな海に浮かぶ2mと2.6m径の灯浮標だったとのこと。作りたいという気持ちになったら作ってしまうという、需要よりも興味の度合いが作品作りに影響しているそうです。

実際に灯台を模型としてシリーズ化しようと思ったときには、観音埼灯台を作りたいと考えていたそうですが、最初に着手したのは、小型でシンプルという理由から爪木埼灯台だったとのこと。普段はどんな視点で灯台をチェックしているのか尋ねてみると、「実は灯台初心者です」という回答が! 実際に訪れたことがあるのは江ノ島のシーキャンドルや船橋大神宮灯明台。作品作りに当たっては、写真や動画で情報収集をするそうです。

(左から、爪木埼灯台、、観音埼灯台、犬吠埼灯台のモデル)

資料となる写真や動画には限りがあることが、制作するうえで苦労している点だと教えてくれたフローティラモデルズさん。その理由は、灯台の写真は正面から撮影した写真が多いから。後ろや海側などはもちろんのこと、上から見た画像も作品作りにはとても重要なのだとか。最近はドローンによる空撮動画が公開されているので、制作にとても役立っていると教えてくれました。ちなみに、資料に限りがあるのは、灯台に限らずスケールモデル全般に言えることで、制作の大半をリサーチの時間に費やすこともあるそうです。自分が納得いくまで調べ尽くし、分からないことは詳しい方に話を訊くことで、納得した上で制作に入るのがフローティラモデルズさんのやり方だそうです。

コレクションの一番のお気に入りは、ミニチュアコレクション:室戸岬灯台だそう。小さいながらも情報量多めに詰め込んだのがポイントだそうです。こちらの灯台も資料が少なくて苦労した思い出がありながらも、非対称の窓の位置、屋根や壁のリベットの数、角度などはかなり注意して再現したそうです。

(室戸岬灯台のモデル)

また妙なものを作ってしまった……でも、満足! という気持ちで公開したところ、お手軽なサイズ感ということも手伝って、反応も上々なのだそう。塗装されていない状態の模型のため、購入後に灰色の模型に色を塗るという手間がかかるものの、色を塗らずに飾っても存在感があるのが灯台模型のいいところだとオススメしてくれました。購入した方から感想メッセージを頂くことも多いそうで、うれしく感じるとともに励みにもなっているそうです。

実物と同じ長さや太さをそのまま縮小すると、細すぎたり薄すぎになり、3Dプリンターでは強度が保てずに失敗してしまうこともあるそう。そこで、灯台ミニチュアでは手すりを省略するなどの工夫をしていると教えてくれました。特に色の塗り分けの難易度が跳ね上がってしまうという理由で、手すりは個性のある部分なのでもったいない気持ちもありつつ、お手軽さを重視し、完全再現は避けているそうです。

(左から室戸岬灯台、宗谷岬灯台、尻屋埼灯台のモデル)

コレクションのおすすめポイントは、1/700に統一したスケールモデルなので、大きくても5cmくらいの高さになり並べて楽しめること。完成品模型とは違うので、少々平らに均したり、瞬着で接着したり、塗装するといった手間はあるものの、その過程も楽しんでほしいと語ったフローティラモデルズさん。最近、3Dプリンターを新調したとのことで、近々割引などもあるかも!?とのことなので、ショップページはこまめにチェックしてみて!

今後も不定期ながら灯台ミニチュアシリーズは続いていくとのこと。1/700の艦船模型とともに、相性が良さそうな防波堤灯台も作りたいと考えているのだとか。とってもおもしろい姿の鉄道、Nゲージサイズのイギリスのブライトン&ロッティングディーン海岸電気鉄道も予定しているとのこと。灯台ミニチュアとイギリスの変な鉄道、艦船、航空機を楽しみながら作っていきたいと展望を語ってくれたフローティラモデルズさん。気になった方は、ショップをお気に入り登録してみてください。

 

BOOTH:フローティラモデルズ

https://flotilla-models.booth.pm