キャンドルロードが恋する2人を夜の灯台へ誘う【秋田県男鹿市 入道埼灯台】
2019/09/12秋田県屈指の観光スポットとして知られる男鹿半島。その最北端の入道崎には2016年に「恋する灯台」認定を受けた入道埼灯台が立っています。
(c)OGACITY
この灯台は全国に3000基以上あるという灯台の中でも数少ない“登れる灯台(~11月4日まで)”の1つです。
白黒縞模様が目を引く入道埼灯台は、明治31年の初点灯以来、120年以上に渡り男鹿半島の沖合を航行する船舶の安全を守り続けてきました。
また、日本海側の北緯40度線上に位置する灯台としても知られ、太平洋側にある岩手県の「陸中黒埼灯台」(2019年、新たに「恋する灯台」へ認定)とは対をなしています。
この男鹿市のシンボル・入道埼灯台を会場に、「入道埼灯台まつり」が8月17日(土)に開催されました。
男鹿といえば重要無形民俗文化財の「ナマハゲ」が有名ですが、和太鼓団体「恩荷(おんが)」による「なまはげ太鼓」ライブがお祭りを盛り上げました。
また制服着用コーナーでは登場したマスコットキャクターと一緒に灯台をバックに写真撮影できるサービスや、男鹿水族館GAOによる出張水族館など人気のイベントが次々と行われました。
この日は灯台参観、および併設の「灯台資料展示室」が無料開放されたのも来場者たちに大好評だったとか。
そして「日本の夕陽百選」にも選ばれた美しい夕日が日本海を染め上げる頃になると、いよいよ夜間灯台見学とキャンドルロードの始まりです。
道の両側に置かれた温もりある光を灯すキャンドルロードを通って灯台へ。光達距離20海里(約37km)にも及ぶと言われる三等大型フレネルレンズによる閃光が15秒に1回夜空を一直線に走り、ライトアップされた灯台が入道崎の一角に浮かび上がります。「恋する灯台・入道埼灯台」への誘う演出がなんともロマンティックで、恋する2人の気持ちも後押ししてくれそうですよね。
この日は台風の影響で風が強かったものの、大勢のお客様が来場され、それぞれ思い思いに楽しい時を過ごしました。
こうして盛況のうちに今年の「入道埼灯台まつり」は終了しましたが、もし入道崎を訪れる機会があったら「北緯40度のモニュメント」もぜひ忘れずにチェックしてみてください。
こちらは男鹿三山の1つに数えられる寒風山で産出される安山岩で作られた記念碑で、「日時計石」や「地図石」、真北の方角を指す「北斗の石」など、いくつかの座標を指し示すオブジェが複数組み合わさって1つのモニュメントを形成しています。
(c) OGACITY
男鹿国定公園に指定されている入道崎の大自然の下、どこまでも青く広がる日本海に親しみ、入道埼灯台、男鹿の歴史や文化を触れる。そんな趣きあふれる灯台デートをきっかけに、2人の思い合う“意思”も、より強くなれたら幸せではないでしょうか。