島根半島を横断!2つの灯台が結ぶ海の道「しまねseaブリッジロード」【島根県出雲市 出雲日御碕灯台&松江市 美保関灯台】

2021/05/02

島根県の北東部に位置する「島根半島」には、文化的にも非常に価値の高いとされる2基の灯台があります。

半島の西端にある「出雲日御碕灯台」と、東端にある「美保関灯台」はともに明治時代に初点灯。以来、東西に長い島根半島の両端で、日本海をゆく船の安全を見守ってきました。

出雲日御碕灯台が位置する出雲は神話の舞台でもあり、日没時間には美しい夕日を望むことができ、「日の沈む聖地」としても知られる地。一方、半島の東側にある美保関灯台は海へ突き出た岬の先端にあるため、大パノラマの海から昇る朝日を眺めることができます。ともに「海と灯台のまち」として、灯台のPRに取り組む出雲市と松江市。2019年4月には2基同時のライトアップイベントも行われるなど、コラボレーションして街の盛り上げにひと役買うことも。2つの灯台が位置するのは、半島の両端。この距離を利用して、もっと島根の魅力を知ってもらうための新たな観光ルート「しまねseaブリッジロード」が新たに生まれました。灯台間を結んで島根半島を横断する「しまねseaブリッジロード」には、海沿いの「日本海ルート」と、県内の観光スポットを通る「中海・宍道湖ルート」の2ルートがあります。

日本海ルートはその名の通り、日本海に面したルート。美しい海の景色だけでなく、波や風が長い時間をかけてつくり出したジオサイトを見ることもでき、海の魅力を体感できるルートとなっています。

一畑薬師の参道を包み込む美しい紅葉、海沿いに5キロメートルにもわたって約700本の桜並木が続く「チェリーロード」など、四季の変化が楽しめるのも大きな魅力です。中海・宍道湖ルートは内陸側を通り、「国宝松江城」や、「松江しんじ湖温泉」「湯の川温泉」などの観光を楽しめるルート。さらに美しい花や鳥とふれあう「松江フォーゲルパーク」、中海・宍道湖の水辺にくらす生きものたちを見られる自然館「ゴビウス」など、カップルだけでなくファミリーでのお出かけにもピッタリのスポットも数多くあります。

しまねseaブリッジロードは自転車でめぐることもできます。日本海ルートは約115キロメートル、中海・宍道湖ルートは約90キロメートルのコースで、サイクリスト向けにサイクリングマップも制作されています。どちらのルートも出雲日御碕灯台と美保関灯台が起点・終点になっているので、お好きな灯台からスタートして、美しい海と島根の豊かな自然・歴史に触れる旅を楽しんでくださいね。

 

取材:藤堂真衣