広々スペースでのんびり。地元名産の芋スイーツを楽しむ灯台カフェ【三重県志摩市 安乗埼灯台】
2021/06/20国内でも珍しい四角形の灯台「安乗埼(あのりさき)灯台」。穏やかな的矢湾を望む安乗岬の突端に位置しています。
リアス式海岸を形成する安乗岬周辺の海は岩礁が多く、江戸時代には海難事故を防ぐために灯台の前身である「燈明堂」が建てられ、海の安全を守ってきました。
歴史的な価値も高い安乗埼灯台は、同じく志摩市内の大王埼灯台と同じように一般にも開放された「参観灯台」で、海抜30メートル以上からパノラマの景色を眺められるとあって、地元の人々のお出かけスポットとしても親しまれています。
灯台の周辺は「安乗岬園地」として整備されており、訪れた人が休憩できる休憩舎も。2020年12月にはここに地元のスイーツが楽しめる「灯台カフェ」がオープンしました。
カフェを出店したのは、志摩の郷土食である「きんこ芋」を製造・販売する「きんこ芋工房 上田商店」。
「きんこ芋」とは、志摩の特産品である「隼人芋」という品種のサツマイモを使って作られる干し芋で、海女や漁師のスタミナ源として古くから食されてきました。煮切り干しと呼ばれる製法で、干し芋とは思えないやわらかさと芋のやさしい甘みを引き出したきんこ芋のスイーツは同店の人気商品です。
より多くのお客さんが楽しめるようカフェをオープンした上田商店。店内はリニューアルされた安乗岬園地休憩舎を活用し、テーブルやベンチなど、自由なスタイルで休憩OK。広くて落ち着ける空間になっています。
灯台カフェの橘さんは安乗の出身で、「生まれ育ったまちである安乗と、安乗埼灯台のことをもっとたくさんの人に知ってもらいたくて」とカフェオープンの背景を教えてくれました。
橘さんのおすすめは「きんこ芋プレミアムパフェ」(税込970円)。同店でつくられたきんこ芋スイーツをぜいたくにトッピングした一品です。
テイクアウトやお土産には「芋蜜のムースプリン(税込400円)」や、きんこ芋の姉妹商品で甘みのより強い品種・べにはるかを使用した「ぎんこ芋(税込1080円)」がおすすめとのこと。
建物の外で飲食を楽しんだり、遊具を借りて遊んだり、さらに沖合の船を眺める双眼鏡の貸し出しも受けられるなど、おもてなしも万全! 広々とした芝生でのんびり過ごせそうです。さらに条件がよければ220キロメートルの距離にある富士山を見られることもあるのだとか。
灯台からの景色を楽しんだら、灯台カフェで地元産のスイーツを。安乗岬でのレジャーをより楽しめそうですね。