人々の心にあたたかな火を灯す。庁舎の灯台モニュメントがライトアップ【京都府京丹後市 経ヶ岬灯台】

2021/10/04

京都府の北部、丹後半島の最北端にある経ヶ岬(きょうがみさき)灯台。1898年の初点灯以来、国内でも珍しい大型の「第一等フレネルレンズ」を搭載している現役灯台です。海抜148メートルという断崖の上に建てられた灯台で、断崖部分は安山岩からなる「柱状節理」が発達した地形で、「山陰海岸ジオパーク」に含まれるスポットでもあります。

半島の東側の根元には有名な観光スポット「天橋立」や、“幻のカニ”として知られる「間人(たいざ)ガニ」が水揚げされる港もあり、丹後半島は京都の「海の魅力」を知ることができるエリアになっています。

経ヶ岬灯台から車で20分ほど西に行くと、京丹後市役所の「丹後庁舎」があります。この庁舎は1995年に竣工。その際に庁舎のデザインに取り入れられたのが、まちのシンボルでもある経ヶ岬灯台でした。

港のある町にふさわしく、海をイメージさせる巻貝がモチーフの建物デザインに加え、正面玄関の屋上には灯台を模したモニュメントの姿が。実物の60%ほどに縮小された小ぶりな姿がなんともかわいらしい!

この灯台モニュメントは期間限定でライトアップされるのだそう。元々は竣工時からお盆の時期やお正月などにライトアップされていたものの、ここ数年はお休みだったのを、地域住民や団体の声を受けて2020年の12月から復活させたのだそうです。

「2020年から続く新型コロナの影響で、市民の方々も不安な気持ちで過ごされています。感染拡大の収束を願うとともに、地域のみなさんの心に灯をともし、地域の活力につながればという思いでライトアップをしました」とのこと。

2021年には8月13~15日の3日間、ライトアップされた庁舎を見ることができました。

ライトアップは今後も続けていくそう。経ヶ岬灯台や天橋立と一緒に、まちに明かりを灯す小さな灯台の姿もぜひ眺めてみてくださいね。