「闇夜に灯るまっすぐな光は人々の希望」観光スポットとしての灯台の魅力を広める【千葉県旭市 飯岡灯台】

2022/03/08

灯台と私たちの結びつきを再認識する期間としても周知されつつある「海と灯台ウィーク」(2021年度は11月1日~8日に実施)。この期間に際し、海と灯台プロジェクトでは全国各地の灯台に縁ある方々の話を伺い「海と灯台学」を編纂する活動が実施しました。今回はその取材から、千葉県旭市役所観光班の加瀬弓子班長に地元の飯岡灯台についてお話を公開します。

―灯台に関心・興味を持ったきっかけを教えてください。

加瀬「市町村合併する前の1993年(平成5年)ごろ、隣の飯岡町でテレビドラマのロケがあり、後に実写映画(岩井俊二監督作『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』)にもなりました。この作品で飯岡の灯台が舞台になっていると聞き、うらやましく思った記憶があります。その時初めて、飯岡灯台を知りました」


―その後、灯台への関心はどのように深まったのですか?
加瀬「2005年(平成17年)7月に市町村合併し、旧飯岡町も旭市になり、その7年後に商工観光課観光班に配属され、初めて飯岡灯台と(灯台が立つ)刑部岬を直に見ました。思ったよりも『小さいな』という印象でしたが、あの映画のいちばん印象的なシーンの舞台ですので、旭市の観光地の中でも”聖地”なのではないかと思うようになりました。他にもいくつか映画やCMなどのロケ地になっています」

―飯岡灯台にまつわるエピソードはありますか?
加瀬「飯岡灯台の周辺は、今でこそ上永井公園として整備されていますが、40~50年前は“七曲り”と呼ばれる崖に張り付くような道を通っていたそうです。今の道は、ずっと後になって整備されたものです」

―加瀬さんにとって飯岡灯台はどのような存在ですか?
加瀬「旭市へ観光で訪れる方にはほぼ必ず、飯岡灯台と上永井公園をご案内します。私にとっては旭市で一番の観光名所で素敵な場所です」

―旭市の未来にとって飯岡灯台はどのような存在になり得ると思いますか?
加瀬「灯台の灯りは天気の穏やかな夜にはロマンティックで、荒れた夜には安心と勇気を与えてくれます。今後も変わらず、いつまでも“闇夜に灯るまっすぐな光”は人々の希望であり続けると思います」


―今後、飯岡灯台を地元で活用するために必要なことは?
加瀬「“恋する灯台”という素敵なフレーズは旭市の観光になくてはならないものになっています。様々なイベントなどを行って、飯岡灯台を知ってもらうPR活動を継続していくことが必要だと思います」

飯岡灯台への思いを語る加瀬さんも登場する灯台応援動画もあわせてぜひチェックしてみてください。