「登れる化プロジェクト」を達成!登録有形文化財&航路標識協力団体に認定【愛知県美浜町 野間埼灯台】

2022/05/23

愛知県・知多半島の西側に位置する「野間埼灯台」。崖の上などに立っていることの多い灯台ですが、野間埼灯台があるのは海岸沿い。アクセスのしやすさもあって、地元では「野間灯台」と呼ばれ、憩いのスポットにもなっています。

1921(大正10)年の初点灯から100年を迎えた歴史ある灯台で、記念事業として式典の開催や歴史をまとめた冊子の制作などのためにクラウドファンディングを行ったことが灯台ファンの間でも話題になりました。

野間埼灯台の保存や活用に取り組んでいるのが「美浜まちラボ」。美浜町のシンボルでもある野間埼灯台とその周辺の環境整備に取り組み、「野間灯台登れる化プロジェクト」をはじめ、灯台でのイベント企画など、さまざまな活動を行ってきました。

こうした取り組みのかいあって、2022年3月には野間埼灯台が国の登録有形文化財に指定されました。

野間埼灯台は無筋コンクリートという珍しい構造と、100年前の建物でありながら現役で活躍しているという点が評価され、有形文化財として指定されました。

美浜まちラボの林さんは、今回の登録について「訪れる人が増えたらうれしいですが、まずは美浜町のみなさんに『野間灯台は価値があるものだから、大切にしていこう』と思っていただきたい」と想いを語ってくださいました。

さらに、こうした野間埼灯台の保存・活用に取り組んできた美浜まちラボも同時に「航路標識協力団体」に指定。航路標識(灯台など)にまつわる活動を行ってきた団体が認定されるもので、美浜まちラボはこれまで海上保安庁などと協力しながら行ってきた灯台の一般公開が単独でもできるようになり、灯台の「登れる化」も達成されました。

4月~5月の大型連休の期間には実験的に一般公開にもチャレンジ。適宜入れ替えを行いながら、4日間で563名が灯台に上り、歴史ある灯台の手ざわりや海の景色を楽しみました。

一般公開を終え、林さんは「美浜まちラボのメンバーだけでは手が足りないと感じる場面も多く、今後は地域の方との連携をさらに深めつつ、野間灯台を活用したまちづくりに取り組んでいきたいです」と語ってくださいました。

これまでは灯台記念日やイベントなど、限られた日にしか見学できなかった灯台も、今後は開放される日が増えそうです。