祝「燈の守り人」仲間入り!灯台モチーフの『燈の「あんブラン」』発売【和歌山県串本町 潮岬灯台・樫野埼灯台】

2022/05/11

2020年にスタートした全国の灯台を擬人化するプロジェクト「燈の守り人」。津々浦々の灯台が“守り人”として多様なバックグランドを持つキャラクターとなり、その記憶の物語がマンガ、ボイス、ライブのフォーマットで語られていく地域創生エンターテインメントです。

今年2月、本州最南端のまちである串本町に建つ2基の灯台“潮岬灯台”と“樫野埼灯台”が「燈の守り人」の仲間入りとなり、キャラクター化を記念した和菓子『燈の「あんブラン」』が3月中旬に発売されました。

まずは『燈の「あんブラン」』のモチーフとなった潮岬灯台と樫野埼灯台をご紹介しましょう。

紀伊半島南端の陸繋島である潮岬に建つ潮岬灯台は、開国直前の「改税条約」に基づき建設された8基の洋式灯台のうちの1つです。明治6年(1873年)の初点灯以来、約150年にわたり海の安全を見守り続けてきました。設計は「日本の灯台の父」であるイギリス人技師リチャード・ヘンリー・ブラントン。本州最南端に位置する灯台であり、全国に16しかない登れる灯台の1基として親しまれてきました。

同じくブラントンの設計による樫野埼灯台は、潮岬灯台より早い明治3年(1870年)に初点灯。日本で最初の石造灯台として知られ、串本町の東の沖合約1.8kmの場所に浮かぶ「紀伊大島」の東端から、沖合を航行する船舶に光を届けています。また、灯台周辺に群生するスイセンは、かつてブラントンが駐留する技師たちのために母国から苗を取り寄せたことが始まりです。後年は地元の方たちの長きに渡る尽力によって可憐な花を咲かせ、今では串本町の町花となっています。

『燈の「あんブラン」』を制作したのは、串本町の老舗和菓子屋「うすかわ饅頭 儀平」さん。看板商品である“うすかわ饅頭”は大正十二年に誕生したという歴史ある和菓子で、潮岬灯台の守り人の好物でもあります(ちなみに樫野埼灯台の守り人の好物は竹皮包羊羹)。

同店の人気商品である「あんブラン」は、これまでも抹茶あんやクリスマスバージョンのチョコあんなど、趣向をこらしたバージョンが販売されてきました。

そして今回コラボした『燈の「あんブラン」』は、灯台バージョンです。スポンジケーキ&生クリームの土台の上に海をイメージした水色の餡が乗せられ、味わいはほんのりラムネ風味に。さらに灯台を象った焼き菓子と磯岩を模した小豆、光を象徴した栗、そしてスイセンの花がトッピングされていて、なんともキュートな一品が出来上がりました。

期間限定で発売された『燈の「あんブラン」』ですが、売れ行きが好調のため現在も継続して販売中とのこと(※5月10日現在)。ぜひ食べてみたいという方はお早目にお立ち寄りくださいね。

取材:足立美由紀