子どもたちも灯台に興味津々!酒田海上保安部「小学生灯台参観授業」を開催【山形県鶴岡市 鼠ヶ関灯台】

2022/06/21

勿来の関、白河の関、念珠の関(=鼠の関)として「奥州三大古関」の1つに数えられる鼠ヶ関。美しい夕陽が鑑賞できる景勝地として知られ、“義経伝説“が伝わる弁天島に建つ鼠ヶ関灯台で、鼠ヶ関小学校の子どもたちが参加した「灯台参観授業」が行われました。

こちらは酒田海上保安部が毎年行っているイベントです。今年は5月19日(木)に開催され、小学2年生8人、小学6年生8人、引率教員5名の計21名が参加しました。

「この灯台参観は鼠ヶ関小学校の『町中探検』の一環として数年前から行っています。まずは小学2年生が朝10:00に到着して、鼠ヶ関灯台の役割や活用の仕方、そして海の安全・安心について学びました。鼠ヶ関灯台は縦梯子なので2年生は登ることができませんでしたが、その後に来た小学6年生はハーネスなどの安全用具を付けたうえで登り、灯台の仕組みを学んだり、観覧したりしました」(酒田海上保安部の豊田さん)

さらに小学6年生の児童たちは鼠ヶ関灯台の役割と歴史についての講義も受けました。

「鼠ヶ関灯台は大正14年に鼠ヶ関村が建設した、とても古い灯台です。最初は木製の六角灯台で、昭和27年に鼠ヶ関村から海上保安庁に寄付していただく形で公設移管されました。それ以降は海上保安庁が管理していますが、現在、弁天島にある『厳島神社』という神社の一角の土地を借りて運用しています」(同)

鼠ヶ関灯台が長きにわたり海の安全を見守り続けていることを知った子供たちは、「すごい!鼠ヶ関灯台って歴史が古いんだね」ととても驚いていたそう。

「灯台参観には、灯台の役割についての理解を深め、灯台を活用して地域の観光振興に役立ててもらいたいという目的があります。また、海水浴シーズンには気象海象を把握し、風が強くなりそうなら海に入らない。もしくは海辺で遊んで少し疲れてきたら海から上がるなど、海を安全・安心に楽しむための約束を知ることはとても大切なことです。そこで灯台を通して海上保安庁を身近に感じてもらい、私たちが発信する安全情報に注意を向けてもらえれば。水の事故を少しでも減らしていくことが目標ですね」(同)

鶴岡市役所によると、小学生が灯台の利活用の一環として発案したイルミネーションイベントが昨年に続いて今年の夏も行われる予定とのこと。お近くにいらした際は、ぜひ鼠ヶ関灯台に足を運んでくださいね。

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取材:足立美由紀

(参観画像提供:酒田海上保安部)