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編集長がゆく! 船泊で日帰り。弾丸でも三宅島の灯台めぐりはできる!

2020/04/01

不動まゆう灯台現地レポート

東京都三宅島 伊豆岬灯台、サタドー岬灯台

いわゆる「3度のメシより灯台が好き」なマニアが綴る灯台レポート。灯台で「見て」「感じて」「味わった」ことをウンチクと共に伝える。

先日ふと、まだ東京都の灯台をレポートしてなかったことに気がついた。東京都には大島や新島、八丈島など伊豆諸島、そしてちょっと遠くなるけど小笠原諸島にも灯台がある。うーん、どこに行こうか…。

この「どこに行こうか」というぐらい贅沢な悩みはあるだろうか。しばらくこの悩みを楽しんだ後、三宅島に決めた。

三宅島には、東と西側にそれぞれ灯台がある。とくに西側に位置する伊豆岬灯台は明治42年に建てられた歴史的灯台だ。見応えがあるに違いない。また三宅島は都心からフェリーで6時間。船中泊の弾丸灯台ツアーが可能だと見込んだ。

※訪れたのは2020年2月上旬です。

出発は夜22時30分。東京近郊で働いていれば、金曜の仕事終わりから旅をはじめることも可能だ。

出航してすぐ夜景のきらめく東京湾クルーズを楽しむことができる。

私が予約したのは特2等船室。正規料金で10,220円だが、インターネット割引を使うと15%も安くなった。寝台車のような2段ベッドの船室で、女性専用エリアもある。

天井は低くて頭を打つが、シャーッとカーテンを閉めればプライベート空間。揺れは心地よく、時折聞こえる汽笛は旅する気持ちを盛り上げる。

うとうと…。

放送が流れて、ハッと目が覚めた。朝5時。三宅島に到着。帰りの船は13時45分出航なので、島には約8時間滞在できる。

下船すると防波堤灯台が迎えてくれたレンタカーを借り、さっそく伊豆岬灯台に向かった。

高さは10mのほどだが、毅然とした立ち姿と石の風合いに歴史の重みを感じる。「伊豆岬」という場所の名前は、江戸時代に本州から島に渡った人が、海の向こうに位置する伊豆を懐かしがって眺めたことに由来するという。

ソーラーパネルがついていたが、まだレンズが残っていた。

空の色と共に表情を変える灯台。夢中で写真を撮り、すっかり日が昇るまで伊豆岬灯台で過ごした。

次にサタドー岬に向かう。三宅島は島をぐるりと一周したとして1時間もかからない距離なので、移動もストレスがない。

首が長い灯台だ。同じく灯台マニアである友人は、この灯台のことを「アルパカみたいだ」と表現していた。

うん、うまいこというな。

ゴツゴツした溶岩石を慎重に進むと灯台が山を背負ったように見える絶景ポイントについた。素晴らしい景色だが、噴火の際にここまで溶岩が流れてきたことに驚く。灯台がよく残っていてくれたと感じた。

向かって左側にある建物は灯台守とその家族の方々が住んでいた官舎。日本の多くの官舎はすでに取り壊されているが、この島はなんだか時間が止まっているみたいだった。

このあとは、島の各港の防波堤灯台に会いに行き、入浴施設の温泉で温まり(新型コロナウィルス感染拡大防止のため、現在休館中とのこと。2020年3月末現在)、港近くのレストランで食事をとってちょうど帰りのフェリーの時間となった。

三宅島は、釣り、ダイビング、クジラやウミガメなどネイチャーウォチングなど、アクティビティも多い。次に行くときは、もっと長く滞在したいと思うが、今回実際に行ってみて、弾丸で灯台を見て回ることも可能だとわかった。

外出自粛要請が解かれ、安心して旅が楽しめる状況となったら、ぜひこうした灯台を訪れて気持ちを解放してみてほしい。