新たな取組にもチャレンジ! “インスタ映え” する灯台へ 【秋田県男鹿市 入道埼灯台】

2023/03/31

灯台の魅力やエピソードを紹介する灯台擬人化プロジェクト「燈の守り人」。秋田県男鹿市の入道埼灯台もその1つとして、2022年7月にキャラクター贈呈式が行われた。

「燈の守り人」製作委員会プロデューサーの柴田英知は「サブカル層や漫画好きの方々に灯台に行ってもらう仕組みを作れないかということでキャラクターをデザインしました」とその狙いを語る。男鹿市の菅原広二市長も「なかなかインスタ映えするようなものを発信する切り口がなかったのですが、こういったキャラクターがあると全国に発信してくれる方が増えるかなと思っています」と期待を寄せる。

「斧松」と命名された入道埼灯台のキャラクターは、男鹿市の灯台らしく「なまはげ」の面を付けたデザインが特徴的だ。1898(明治31)年に初点灯して、1951(昭和26)年に改修が行われ現在の姿となった入道埼灯台。長年にわたって海を照らしてきたその歴史やエピソードをキャラクターに投影して創作することで、これまで以上に、その魅力を伝えていく試みとなっている。

また、入道埼灯台の歴史を間近で見てきた、飲食店「龍宮館」を営む細川忠夫さんは「昔の入道埼灯台は、真ん中に1本、外側に数本の柱がありました。今ではいなくなっていますが、その頃は灯台守の方が家族でいらっしゃったんですよ。一緒に学校へ行ったり、灯台の中を歩き回って登ってみたり、夜になると灯台の灯りの下で遊んだりもしました」と、地元ならではの思い出を語ってくれた。

さらに「海の安全を守るためにずっと建っていてほしいし、やっぱり入道崎といえば灯台という観光の面でも残っていってほしい」とこれからの入道埼灯台にも思いを馳せる。全国で16基しかない参観灯台、いわゆる「のぼれる灯台」の1つであり、「日本の灯台50選」にも選ばれる入道埼灯台は、「燈の守り人」のような新たな取り組みにもチャレンジしながら、今後も入道崎を訪れる人を引きつける存在であり続けることだろう。

 

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