日本海を望む越前岬で冬には水仙の花が咲き乱れる一大群生地に立つ 【福井県丹生郡越前町 越前岬灯台】

2023/03/31

福井県嶺北地方の最西端である越前岬の海抜130メートルの断崖の上に立ち、「日本の夕景百選」にも選ばれる越前岬のシンボルとして、また福井県を代表する灯台として親しまれている越前岬灯台。1940(昭和15)年に初点灯した、高さ約16メートルの白亜の灯台だ。

福井総合植物園の学芸員、早坂英介さんは「このレンズはフレネルレンズといって、リング状のプリズムを重ねた形になっています。このレンズによって、灯台の光を遠くまで届かせることができます。そして、レンズ全体が30秒で1回転することで、遠くから見ると15秒に1回光っているように見えます」と、2008(平成20)年まで越前岬灯台で使用されていたレンズについて解説する。

また、「水仙畑の中に立つ灯台を見ることができるのは日本でもここだけです」と早坂さんが語る通り、灯台のすぐ側にある「越前岬水仙ランド」には、広さ6ヘクタールの敷地に1500万本もの水仙が植えられており、12月中旬から2月下旬にはその花々が見頃となる。降水量が多く日当たりも良い肥沃な大地が広がる越前海岸は、水仙の日本三大群生地の1つでもある。

そんな越前岬灯台について、早坂さんは「水仙ランドの展望台の上から見ると、冬には日本海をバックにして花に囲まれた灯台を眺めることができます。灯台の背後に広がる青い海に、水仙の花と灯台の白さが引き立ちます」と、おすすめの灯台撮影スポットを提案してくれた。

冬の越前海岸に咲き誇る雪中花の可憐な姿は、越前岬灯台ならではのロマンチックな景観で、見るものの目を楽しませてくれる。

 

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