東京湾の玄関口の灯台でボランティアがその維持管理に貢献する 【神奈川県三浦市 剱埼灯台】

2023/03/31

三浦半島の南東端に位置する剱埼灯台は、1871(明治4)年に日本で7番目の洋式灯台として初点灯した。海上保安庁では、灯台の補修や敷地の清掃などの維持管理を民間に委託する「航路標識協力団体」の指定制度を2022年から始めており、剱埼灯台でもボランティア団体「剱埼灯台サポーター」が協力団体に指定されている。

その代表である石島薫さんは、剱埼灯台との出会いと、現在の活動について「灯台に興味を持ち始め頃に、友達の案内で訪れたのが最初です。レンズが大きいなと感じて第一印象はとてもよかったんですが、敷地内の草がボーボーになっている点が気になりました。ここを訪れる人が気持ちのよい時間を過ごせるように、年平均で2週間に1回、夏の期間は毎週、草刈りなどの活動を行っています」と語る。

「昔は灯台守の方がいて毎日メンテナンスしていたんですが、そういう方がいなくなってしまって、地方の灯台は草が生えて伸び放題だったり、色々なところが汚れていたりといったことがありますので、ここの灯台に限らず、こういった活動を行う団体が日本全国でどんどん増えればいいなと思います」と、石島さんはその活動の意義も力説する。

浦賀水道と相模灘を照らす剱埼灯台と、対岸の房総半島にある洲埼灯台との間を結ぶ線が、東京湾と太平洋の境界となっている。つまりここは、東京湾の玄関口でもあるのだ。そんな海の交通の要所で安全を見守ってきた剱埼灯台の足下を、石島さんたち「剱埼灯台サポーター」のみなさんが日々守り続けている。

 

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