恋する灯台に展望デッキを設置「能登観音埼灯台×七尾湾の絶景を楽しむ」【石川県七尾市 能登観音埼灯台】

2021/07/07

2019年に「恋する灯台」に認定された石川県七尾市の能登観音埼灯台に、地元の崎山地域づくり協議会が、灯台からの景色をより楽しめるように木製の展望デッキを設置。七尾湾と富山湾を一望できるほか、晴れた日には能登島や立山連峰を見ることができ、灯台をより堪能できるスポットとなりました。今回は、展望デッキを設置に携わった崎山地域づくり協議会の成田夕希さんと七尾市役所 産業部 交流推進課の谷口晃士さんに、展望デッキを設置した経緯、デッキ設置後の反応、展望台からの眺めのおすすめポイントなどを伺いました。

高さ約1m、広さ約4㎡の木製展望デッキを設置した経緯は、能登観音埼灯台が2019年に「恋する灯台」に認定されたことにより、地域の活性化及びにぎわい創出を図るため、2021年3月に周辺整備の一環として設置したそうです。

崎山地区中心部から灯台までの道に案内看板を設置したり、花壇で彩るなど、能登観音埼灯台を含むエリアに関して、崎山地域づくり協議会による環境整備が進められています。灯台自体は、道から見える場所にはないものの、花壇整備などを行うことにより、さらに華やかな雰囲気になると考えているとのこと。展望デッキ設置後は、観光客のみならず地元住民の関心も高まっていると実感していることを明かしてくれました。

「恋する灯台」認定時には「認定を地域おこしに活かしたい」というコメントがあり、実際に、灯台のモニュメント、ベンチなどを設置してきた崎山地域づくり協議会。ただ、モニュメント、ベンチなどを設置するのではなく、そこにはかなりのこだわりがありました。

この地には、国指定重要無形民俗文化財にも登録されている「氣多の鵜祭の習俗」という伝統行事があります。灯台下の崖で捕獲された鵜を羽咋市の氣多大社まで運び、拝殿で放たれた鵜の動きで翌年の吉凶を占うという全国でも類例のない習俗で、灯台前に設置したモニュメントは、それにちなみ鵜のデザインを取り入れたそうです。

展望台からの眺めについて伺うと「能登観音埼灯台は、晴れた日に能登島や立山連峰を眺めることができる絶景ポイントです」と教えてくれました。今後の取り組みについては、灯台をメインにしたイベントや結婚式の写真撮りの誘致などを行うことも検討しているそうです。

七尾市のおすすめスポットやグルメ情報を尋ねると「能登観音埼灯台の付近には、ご利益の多い鹿渡島の観音様が安置されている観音島があります。また、開湯1200年を誇る北陸の名湯和倉温泉には、七尾市を代表する四大祭り(青柏祭、能登島向田の火祭、石崎奉燈祭、お熊甲祭)が体験できる和倉温泉お祭り会館があります。

グルメでは“天然のいけす”と呼ばれる七尾湾で水揚げされた新鮮な魚介を使った寿司は、どのお店で食べてもおいしいと評判です。さらに、灯台がある崎山地区には特産の崎山イチゴがあり、4、5月の収穫期には、摘み取り体験をすることができます」と教えてくれました。

能登観音埼灯台を訪れたら、展望デッキからの眺めと、地元のお祭りや温泉、グルメなども堪能してみてはいかがでしょうか。

取材:タナカシノブ

画像提供:七尾市役所 産業部 交流推進課