「明治期に灯台がなければ北海道の発展はなかった」ペーパークラフトに託した灯台への思い【北海道石狩市 石狩灯台】

2022/02/28

2021年11月1日~8日に実施された「海と灯台ウィーク」。灯台と私たちの結びつきを再認識するきっかけともなるこの期間に、全国各地の灯台に縁ある方々の話を伺う「灯台応援動画」が制作されました。今回は、灯台の歴史を知ってもらう一助にと「灯台ペーパークラフト」を制作された元釧路海上保安部所属の山本雅晴さんにお話を伺いしました。

―灯台に関心・興味を持ったきっかけを教えてください。

山本「海上保安庁に在籍していた時代に、灯台の管理や、灯台を通じた航路の安全確保を業務として担ってきたなかで関心を持ちました。

―灯台への関心はどのように深まっていったのでしょう?

山本「北海道内の灯台の歴史を後世に伝えるため、灯台に関わる古文書や当時の資料、写真などを収集し、100分の1スケールのペーパークラフトを制作するようになったのですが、その過程において、当時の灯台によって北海道に発展がもたらされてきた歴史を目の当たりにしたことが、現在に続く灯台史の調査活動へとつながっています。ペーパークラフトが完成して立体的な灯台の姿を見たときには、さも自分がその時代に生き、住んでいたかのような錯覚に陥ることがありました」

―灯台について山本さんが詳しいと自負される分野について教えてください。

山本「北海道内の灯台の歴史についてです。現在の灯台は木造から鉄の灯台へと変わっています。北海道では明治期に28基の西洋灯台が建設されましたが、そのうち唯一残っているのが石狩灯台です。この28基の灯台がなければ北海道の発展もなかったと私は思っています。灯台の灯りがあったからこそ、明治になってからも北前船が海上運送の要で
あり続けたと言えると思います」

―今後、灯台を地元で活用するためにはどのようなことが必要だと思いますか?

山本「自分の住む街の灯台の歴史や、灯台がもたらたす地域の成り立ちや発展について、特に地元の人に知ってほしいと思っています」

山本さんが石狩灯台を紹介する動画もあわせてぜひチェックしてみてください。