秋田県 男鹿市 入道埼灯台
日本海を望む男鹿半島に建つ白黒のシマ模様をした灯台。全国に16基ある参観灯台の1つ。初点灯100周年を記念して設置された灯台資料展示室では、当時使用していたレンズほか灯台の関係資料を閲覧することができる。
灯台データ
- 初点灯: 1898(明治31)年(1951年改築)
- 灯台の高さ: 27.9m
- 灯りの高さ: 57m
- 形状: 白地に黒横帯3本塗 塔形
- 灯質: 単閃白光
- 光達距離: 約37km
- レンズ・灯器: 第3等大型フレネル式
- 構造: コンクリート造
- 設計者: 不明
地理データ
地理:7000万年に渡る大地の歴史
約30km四方に渡り男鹿半島・大潟ジオパークが広がる男鹿半島。南東部では日本海から押し寄せる荒波で侵食された海食崖が発達。また奇岩「鹿落とし」や「鬼の俵ころがし」等、約7,000万年前の火山活動をしのばせる景観も。
気象:比較的温暖な海洋性気候
県内はフェーン現象により猛暑となるところもあるものの、男鹿半島周辺は海洋性気候のため比較的穏やかな気候。その一方で冬は厳しい寒さになることもある。
歴史:ルーツを伝える日本書紀
古くは日本書紀に、この地の地名のルーツが記載されている男鹿。昭和半ばからの再三に渡る合併により、現在の男鹿市の基礎が作られた。
信仰:ナマハゲゆかりの地・真山神社
男鹿三山の1つに数えられる神社。本山、寒風山と並び、山岳信仰の霊場とされている。毎年2月にはナマハゲ行事を再現する「なまはげ柴灯まつり」が行われる。
漁業:男鹿の冬の風物詩「ハタハタ」
日本海に三面を囲まれる自然条件に恵まれ、多くの漁港を持つ。冬場にはハタハタ漁の最盛期を迎える他、カニ、ブリ、タラなど種類豊富な魚介類が水揚げされる。
その他:男鹿しょっつる焼きそば
男鹿市の特産品ハタハタを塩と漬け込み醗酵させた、日本の三大漁醤の1つ「しょっつる」を使ったご当地焼きそば。食文化PRと観光誘致のため開発されたという。
食文化:名物の「石焼料理」
かつて漁師たちが作ったとされる魚介鍋。近海で獲れた魚介類、海藻、野菜を、水を入れた桶に入れ、真っ赤になるまで熱した石を入れて沸騰させ味噌で味付けする。
伝統:男鹿の象徴「ナマハゲ行事」
来訪神のナマハゲが大晦日の晩に家々を周り、無病息災や五穀豊穣、大漁などを祈願する行事。ユネスコ無形文化遺産・国指定重要無形民俗文化財に指定されている。

「海と灯台のまち」の灯台をもっと見る

珠洲市
禄剛埼灯台
明治期、能登半島の最突端、珠洲市の禄剛崎に建てられた石造の灯台。レンズを固定させ、遮蔽板を回転させることで灯火を点滅させる珍しい手法を用いた。石材を人力で崖下から運ぶ難工事の末に完成。

賀茂郡南伊豆町
石廊埼灯台
江戸時代には燈明堂が置かれ、毎晩かがり火が焚かれていたという海の難所、伊豆半島最南端の岬に立つ灯台。1871(明治4)年に英国人技師ブラントンによって木造灯台として建てられ、1933(昭和8)年にコンクリート造に建て替えられた。「日本の灯台50選」のひとつ。

室戸市
室戸岬灯台
室戸岬の先端、標高151mの山上にそびえ、日本一の光達距離を有する灯台。1899(明治32)年の建造当時から改築されていない鉄造の灯台で、直径2.6mにも及ぶ国内最大級の第1等レンズを誇る。灯台守が暮らしていた石造りの官舎が今なお残る。

佐伯市
水ノ子島灯台
豊後水道の中央部に浮かぶ周囲約300mの無人島「水ノ子島」にぽつんとそびえる灯台。塔体の高さは39mあり、石造り灯台の高さとしては日本で二番目を誇る。極めて小さな孤島であることから建設工事が難航し、1900(明治33)年から4年の歳月を要して完成にこぎつけた。

鶴岡市
鼠ヶ関灯台
源義経が頼朝の追討を逃れ、平泉へと渡る途中で上陸したという伝説が伝わる弁天島に建つ灯台。島の手前に厳島神社、灯台の足元には赤い鳥居の金毘羅神社と2つの神社が設置され、鼠ヶ関の漁民の安全を見守っている。


下田市
爪木埼灯台
伊豆半島の東海岸から太平洋に突き出た須崎半島の先端に建つ灯台。周辺は爪木崎自然公園として整備されている。野水仙の群生地であり、冬場のピーク時には300万本もの水仙が咲き誇り、遊歩道となって灯台へと誘う。

竹原市
大久野島灯台
広島県竹原市に属し、瀬戸内海に浮かぶ大久野島に建つ灯台。難所とされる「来島海峡」を避けるための航路に置かれた航路標識の1つで、現在のものは2代目。初代の大久野島灯台は香川県の「四国村」に移設されている。

丹生郡越前町
越前岬灯台
海抜131mの断崖の上に建つ白亜の灯台。岬からの絶景は「日本の夕陽百選」にも選ばれている。越前海岸周辺は日本海側随一の「日本三大水仙群生地」として知られ、冬になると灯台は一面に咲く越前水仙に彩られる。

日南市
鞍埼灯台
宮崎県日南市の沖に浮かぶ周囲約9.5kmの「大島」の南端にそびえる、日本初の無筋コンクリートの灯台。フランス人が設計し、部品も同国から輸入するなど当時の最新技術を注ぎ込んで建てられた。近代化産業遺産と登録有形文化財に指定されている。

松山市
釣島灯台
愛媛県松山市の西方約5kmに位置する釣島に建つ、明治期に建設された石造の歴史的灯台。愛媛県初の西洋式灯台であり、敷地内に付帯する灯台職員用の宿舎・倉庫と共に保守され、当時の面影を今に遺す。松山市有形文化財に指定。

稚内市
稚内灯台
雪でも視認しやすいよう塗装された紅白のストライプ柄が特徴。建造当時は南側に約900m離れた丘の上にあり、1966(昭和41)年に現在地に建て替えられた際、海面から灯火までの高さが移設前と同じになるよう建てられたため、北海道で最も背の高い灯台となった(塔高42.7m)。「日本の灯台50選」のひとつ。