静岡県 下田市 爪木埼灯台
伊豆半島の東海岸から太平洋に突き出た須崎半島の先端に建つ灯台。周辺は爪木崎自然公園として整備されている。野水仙の群生地であり、冬場のピーク時には300万本もの水仙が咲き誇り、遊歩道となって灯台へと誘う。
灯台データ
- 初点灯: 1937(昭和12)年
- 灯台の高さ: 17m
- 灯りの高さ: 38m
- 形状: 白塔形
- 灯質: 単閃白光
- 光達距離: 約24km
- レンズ・灯器: 不明
- 構造: コンクリート造
- 設計者: 不明
地理データ
地理:景勝地・伊豆半島ジオパーク
地下のマグマが地層に入って固まった柱状節理「俵磯」や、美しい地層の縞模様が海底火山の名残を感じさせる恵比寿島、そして波の浸食による海食洞にさらに天窓が開いた「龍宮窟」など見事な景観が広がる。
気象:温暖な海洋性気候
年間平均気温は約17度と温暖で、真冬でも雪が降る事はあまりない。比較的雨は多いが、過ごしやすい気候。
歴史:開国の舞台となった下田
幕末にペリーが黒船で来航したことにより開かれた港町・下田。市内には石倉やなまこ壁の街並みが残るペリーロードや、吉田松陰が数日間身を寄せた「吉田松陰寓寄処」など、当時を伝える多くの歴史的遺物が現存する。
信仰:幸運を呼ぶ「下田達磨大師」
約400年前に開かれた古刹。商売繁昌、家内安全、交通安全、学業成就、厄除開運、金運招福のご利益がある。
漁業:日本一の水揚げ量を誇る金目鯛
伊豆七島沖を拠点にムツ・イカが獲れるほか、金目鯛は全国一の水揚げを誇る。また海磯根漁業も盛んで、特産品としていせえび、鮑、サザエ、テングサなどがある。
その他:郷土工芸品・下田脂松細工
伊豆の海岸で切り出された黒松を原料とする工芸品。黒松の脂分の多い部分を使用し、透明感のある木目の美しい指物を作りあげる独特の技術が伝えられている。
食文化:須崎の郷土料理「池之段煮味噌」
爪木崎の池之段を発祥とする素朴な漁師鍋。朝獲れたばかりの魚介類を豪快に鍋に入れ、ワカメや野菜と共に煮立て、自家製の味噌で味付けをする。
伝統芸能:約300年前から踊り継がれる演舞「三番叟」
伊豆最古の宮・白浜神社の例大祭は火達祭、三番叟、御幣流しと3日間行われ、踊りは天下泰平・五穀豊穣・家内安全を祈願して奉納される。下田市無形文化財。

「海と灯台のまち」の灯台をもっと見る

志摩市
安乗埼灯台
全国的にも珍しい四角柱型の灯台。入り組んだ海岸で暗礁が多く、江戸時代には灯明台が置かれていた海の難所に建てられた。全国に16基ある「のぼれる灯台」のひとつで、バルコニーから穏やかな的矢湾と波が打ち寄せる太平洋が一望できる。「日本の灯台50選」のひとつ。

小樽市
日和山灯台
北海道で2番目に建設された歴史ある灯台。船乗りたちが出港前に天候や空模様(=日和)を観察した「日和山」に立ち、石狩湾を一望できる。建設当時は白色の木造灯台で、1953(昭和28)年にコンクリート造に改築された。1968(昭和43)年から現在の紅白ストライプに。

下閉伊郡普代村
陸中黒埼灯台
1947(昭和22年)に地元漁協が「普代灯柱」として設置。三陸復興国立公園の海岸段丘の景勝地に建ち、青い海と山の緑にひときわ映える白亜の灯台。北緯40度線上の灯台として、日本海側の入道埼灯台(秋田県雄鹿半島)と対をなす。

積丹郡積丹町
神威岬灯台
アイヌ語で「神」を意味する“カムイ”の名を冠する灯台。灯台へ続く遊歩道「チャレンカの小道」は起伏に富み、300度で見渡せる丸い水平線や神秘的な「積丹ブルー」の海など、まさに神の領域のような絶景の中に建つ。

御前崎市
御前埼灯台
1874年(明治7)年、「日本の灯台の父」と呼ばれるイギリス人技師ブラントンの設計により完成したレンガ造りの灯台。戦争で損傷を受けたが修理され、今なお建造当時の姿を留めている。のぼれる灯台16基のひとつで、近代化産業遺産、重要文化財などに指定されている。

上天草市
湯島灯台
江戸時代、島原の乱の戦略上の要衝となった湯島の西端に建つレトロな灯台。島の高台から島原湾、湯島瀬戸を往来する船を照らす。灯台周辺から眺望する長崎、普賢岳のパノラマは絶景。晴れた日には世界遺産の原城跡が望める。

佐伯市
水ノ子島灯台
豊後水道の中央部に浮かぶ周囲約300mの無人島「水ノ子島」にぽつんとそびえる灯台。塔体の高さは39mあり、石造り灯台の高さとしては日本で二番目を誇る。極めて小さな孤島であることから建設工事が難航し、1900(明治33)年から4年の歳月を要して完成にこぎつけた。

美方郡香美町
余部埼灯台
灯りの高さが日本一の灯台。「日本の夕陽百選」にも選ばれた日本海を一望できる高台からは、夏場になると幻想的で美しいイカ釣り漁船の漁火を見ることができる。地元では地名をとった「御崎灯台」の名で親しまれる。

珠洲市
禄剛埼灯台
明治期、能登半島の最突端、珠洲市の禄剛崎に建てられた石造の灯台。レンズを固定させ、遮蔽板を回転させることで灯火を点滅させる珍しい手法を用いた。石材を人力で崖下から運ぶ難工事の末に完成。

網走市
能取岬灯台
大正時代、逓信省による航路標識事業で建てられた灯台。霧信号所も設置され、1948(昭和23)年までは灯台守が併設の宿舎に住んでいた。流氷により航行が途絶える2~3月は業務を休止していた。

和歌山市
友ヶ島灯台
明治初期に建設された歴史的価値の高い石造の洋式灯台。紀淡海峡に浮かぶ無人島群「友ヶ島」の中心となる沖ノ島に建つ灯台で、砲台跡など島にはかつて軍事要塞島だった名残が残る。国の登録有形文化財。

佐伯市
鶴御埼灯台
九州最東端、鶴御崎の標高150mに位置する灯台。鶴御崎は軍事上の要衝であった歴史を有し、鶴御埼砲台跡地に建てられた灯台は豊後水道を行き交う船舶の安全を見守っている。灯台から少し歩いた先の展望台は紺碧の海が広がる絶景スポット。