海と灯台のまち

海と灯台のまち紹介 新潟県 糸魚川市 能生港灯台

新潟県 糸魚川市 能生港灯台

日本海に浮かぶ岩礁「弁天岩」の上に建つ観光灯台。現在は現役灯台としての役目を終え、シンボル的存在に。海岸から岩へは赤い欄干の「曙橋」でつながり、灯台の足元には海の守り神を祀る厳島神社が鎮座する。

灯台データ

  • 初点灯: 1951(昭和26)年(2017年廃止)
  • 灯台の高さ: 8.7m
  • 灯りの高さ: 29m
  • 形状: 白塔形
  • 灯質: 単閃白光
  • 光達距離: 約23km
  • レンズ: 無等レンズ
  • 構造: コンクリート造
  • 設計者: 不明

地理データ

地理:「地質の宝庫」であるジオパーク

糸魚川ジオパークに指定された市内には、24のジオサイトが点在する。そのうちの1つ「弁天岩ジオサイト」では、約100万年前の海底火山の噴火によってできた弁天岩や奇岩「トットコ岩」など複雑な地形を見せている。

気象:山間部と沿岸部では異なる気候

周辺は年間を通じて雨が多く、フェーン現象の影響で初秋に入っても猛暑が続く場合がある。冬場は山間部での積雪量が多く、沿岸部は雷の発生頻度が高い傾向にある。

歴史:糸魚川の文人「相馬御風」

地元は童謡「春よ来い」や流行歌「カチューシャの唄」で知られる作詞者縁の地。早稲田詩社を結成し、「口語自由詩」を提唱。早稲田大学校歌「都の西北」なども手掛けた。

信仰:春を告げる糸魚川の「けんか祭り」

天津神社春大祭で行われる神事。異なる地域の若衆が担ぐ二基の神輿が、境内で激しくぶつかり合い、その勝敗により豊漁・豊作を占う。その後は舞楽が奉納される。

漁業:ベニズワイガニ漁の本拠地

北前船の寄港地として栄えた能生港は、現在もベニズワイガニが屈指の水揚げを誇る。急激に深くなる周辺の海は、クロダイやメジナなど魚種も豊富な好漁場として知られる。

その他:日本の国石「ヒスイ」

糸魚川市とその周辺地域で産出されるヒスイは、約5億2000万年前のものとされ、世界最古といわれる。ヒスイ文化発祥の地であり、日本随一の産地として有名。

食文化:親から子へ伝えられる笹ずし

殺菌効果のある笹の葉の上に酢飯をしき、旬の食材を彩りよく盛りつけた郷土料理。祭りや集まりの日に饗される。「糸魚川 七夕は笹ずしの日」として記念日登録も。

伝統芸能:国の重要無形民俗文化財「白山神社の舞楽」

遡れば500年以上の歴史があるという、能生白山神社春季大祭で奉納される舞。12の舞で構成され、舞楽の最後に披露される「陵王」は日本海に日が沈む頃に行われる。

灯台

海と灯台のまち紹介その他の海と灯台のまち紹介

千葉県
千葉県

旭市

飯岡灯台

千葉県北東部、九十九里浜の北端から連な素屛風ヶ浦の南端に位置する刑部岬に建つ灯台。約60mの断崖絶壁から見る絶景は、「日本の朝日百選」や「日本の夜景100選」ほか数々の栄冠に輝いている。また、灯台周辺は上永井公園として整備され、展望館も新設された。

熊本県
熊本県

上天草市

湯島灯台

江戸時代、島原の乱の戦略上の要衝となった湯島の西端に建つレトロな灯台。島の高台から島原湾、湯島瀬戸を往来する船を照らす。灯台周辺から眺望する長崎、普賢岳のパノラマは絶景。晴れた日には世界遺産の原城跡が望める。

北海道
北海道

檜山郡江差町

鴎島灯台

かつてニシン漁や北前船の交易場として賑わいを見せた鴎島に建つ灯台。沖合500mに浮かぶこの島の航路標識である灯台は、現在は外側に階段と手すりが取り付けられ、自由に登れる展望台として訪問客を楽しませている。

千葉県
千葉県

いすみ市

太東埼灯台

千葉県南東部、九十九里浜の南端の高台に建つ円形中型灯台。当初、海沿いに建てられた灯台は海岸浸食で倒壊の恐れが生じ、1972(昭和47)年、100m後方の現在の場所へ移築された。

神奈川県
神奈川県

三浦市

安房埼灯台

一般公募により決定した三浦大根をモチーフとするデザイン灯台。建て直しに伴い、岩礁地帯から200m内側に入った城ヶ島公園内へと移設された。灯台の南東方約400mにある「高根神楽」を照らす照射灯も併設されている。(写真提供/三浦市)

北海道
北海道

厚岸郡浜中町

湯沸岬灯台

北海道随一となる実効光度82万カンデラの灯台。急に濃い霧が立ち込めることから「霧多布岬」との通称を持つ湯沸岬に建つ。危険区域である沖合約3kmの岩礁「帆掛岩」を照らす赤色の照射灯が併設されている。

山形県
山形県

鶴岡市

鼠ヶ関灯台

源義経が頼朝の追討を逃れ、平泉へと渡る途中で上陸したという伝説が伝わる弁天島に建つ灯台。島の手前に厳島神社、灯台の足元には赤い鳥居の金毘羅神社と2つの神社が設置され、鼠ヶ関の漁民の安全を見守っている。

兵庫県
兵庫県

淡路市

江埼灯台

1867(慶応3)年、江戸幕府と英国公使が兵庫開港に備えて大坂条約締結の際に5つの灯台の建設を約束。その最初に建てられた。「灯台の父」と呼ばれるリチャード・ヘンリー・ブラントンの設計による御影石を使用した石造りの洋式灯台。

三重県
三重県

鳥羽市

菅島灯台

三重県鳥羽市の沖にある菅島に建つ灯台。現役灯台としては日本最古のレンガ造灯台で、ブラントンの設計による搭形は歴史的価値の高さを認められ、Aランクの保存灯台に指定されている。

広島県
広島県

竹原市

大久野島灯台

広島県竹原市に属し、瀬戸内海に浮かぶ大久野島に建つ灯台。難所とされる「来島海峡」を避けるための航路に置かれた航路標識の1つで、現在のものは2代目。初代の大久野島灯台は香川県の「四国村」に移設されている。

岩手県
岩手県

下閉伊郡普代村

陸中黒埼灯台

1947(昭和22年)に地元漁協が「普代灯柱」として設置。三陸復興国立公園の海岸段丘の景勝地に建ち、青い海と山の緑にひときわ映える白亜の灯台。北緯40度線上の灯台として、日本海側の入道埼灯台(秋田県雄鹿半島)と対をなす。

富山県
富山県

高岡市

岩崎ノ鼻灯台

高岡市内唯一の灯台。海の玄関・伏木港が重要港湾に指定された同年に初点灯。以来、富山湾を往来する船舶の安全を見守り続けてきた。春には建設時に植栽された桜が美しい花を咲かせるため、「桜の灯台」と呼ばれる。

海と灯台のまち紹介
海と灯台のまち連絡会について

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美しい灯台を含む、そのランドスケープを町づくりに生かす志をもった先駆的な自治体を「海と灯台のまち」とし、連絡会を設置します。

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構成自治体

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「海と灯台のまち連絡会」は、全国灯台文化価値創造プロジェクト(「恋する灯台のまち認定自治体)に参画する49市町村(2020年現在)によって構成されます。

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「海と灯台のまち」に立つ「灯台」を中心に、地理、歴史、進行、産業、伝統文化、食文化など多角的に掘り下げ、その地域の特色と「灯台」の魅力を浮き彫りにしていきます。

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恋する灯台について

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「海と灯台のまち」連絡会の構成自治体に立つ「灯台」は、すベて「恋する灯台」の認定灯台です。

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