山口県 下関市 角島灯台
日本海側に造られた灯台としては初の大型灯台。無塗装の灯台は日本に3基あるが、そのうちの1つ。レンズは日本に5基しかない第1等フレネルレンズで、高い歴史・文化的価値を認められており、常時一般公開されている「参観灯台」でもある。
灯台データ
- 初点灯: 1876年3月1日
- 灯台の高さ: 29.6m
- 灯りの高さ: 44.7m
- 形状: 無塗装
- 灯質: 単閃白光
- 光達距離: 約34km
- レンズ・灯器: 第1等フレネルレンズ
- 構造: 石造
- 設計者: ブラントン
地理データ
地理:島へは橋を使って渡ることが可能
下関市の沖合約1.5kmにある「角島」の北西部に建つ灯台。周辺は公園として整備されていて、本州と島を結ぶ橋の開通以降、観光の他にロケ地などとしても活用されるようになった。
地形:2つの海流がぶつかり合う海の難所
島の西側にある「夢崎波の公園」では、南側にある響灘からの海流と北側にある日本海からの海流の2つの潮流がぶつかる珍しい光景が見られる。
歴史:外敵の侵攻を防ぐ要塞としての役割
戦前から島内には下関要塞地帯の一角として旧日本陸軍の角島砲台や兵舎などが建設されており、現在もその遺構が一部残っている。
信仰:暗礁の多い海を無事通るために奉納された踊り
江戸時代から明治にかけて、角島を通過する運搬船では若い船乗りがふんどし姿で船べりを回ったり、船首で舞い踊る「角島マイリ」という儀礼が行われていた。
漁業:漁師たちの自律によって守られるクエ
はえなわ漁によって角島漁協から出荷される良質なクエが角島特産。1日に1隻の船が扱ってよい針の数が決められ、乱獲を防ぐ取り組みも行われている。
その他:公園や宿泊施設の整備など、観光にも注力
本州と角島をつなぐフォトジェニックな「角島大橋」の他、灯台周辺の公園整備や、角島近海で発見された「ツノシマクジラ」のレプリカ展示など、観光業が盛ん。
食文化:角島近海では貴重なブランドイカも水揚げ
下関ではフグ、ウニ、クジラなど多彩な海鮮がとれる。角島沖合で釣られ、特牛(こっとい)漁港に水揚げされた剣先イカの一部が「特牛イカ」というブランドイカとして珍重される。
伝統芸能:かつて島民たちを救った「三番叟」
約300年前、水不足に見舞われた際に日本の伝統芸能である「三番叟」を奉納し危機を脱したという伝承から、お盆には島の子供たちによる三番叟の奉納が行われている。

「海と灯台のまち」の灯台をもっと見る
西津軽郡深浦町
艫作埼灯台
白神山地を仰ぐ青森県深浦町の海岸線に建つ灯台。日本海北部の灯台では最大級の高さを誇る。青森県北部の龍飛岬と秋田県男鹿半島の入道崎の中間に位置し、漁船や南北を航行する船を広範囲に見守る。
石垣市
平久保埼灯台
八重山列島の石垣島北部にのびる平久保半島の北端、平久保先に位置。17世紀に平久保遠見台が置かれ、往来する外国船の監視が行われていた歴史を持つ。現在建つのは日本復帰前に琉球政府が建設したもの。
網走市
能取岬灯台
大正時代、逓信省による航路標識事業で建てられた灯台。霧信号所も設置され、1948(昭和23)年までは灯台守が併設の宿舎に住んでいた。流氷により航行が途絶える2~3月は業務を休止していた。
三浦市
城ヶ島灯台
日本で5番目に点灯した洋式灯台。初代はフランス人技師・ヴェルニーにより設計されたが、関東大地震で倒壊し、現在の姿に再建された。同じ島内の東側に建つ安房埼灯台とは、“ペア灯台”として知られている。
美方郡香美町
余部埼灯台
灯りの高さが日本一の灯台。「日本の夕陽百選」にも選ばれた日本海を一望できる高台からは、夏場になると幻想的で美しいイカ釣り漁船の漁火を見ることができる。地元では地名をとった「御崎灯台」の名で親しまれる。
小樽市
日和山灯台
北海道で2番目に建設された歴史ある灯台。船乗りたちが出港前に天候や空模様(=日和)を観察した「日和山」に立ち、石狩湾を一望できる。建設当時は白色の木造灯台で、1953(昭和28)年にコンクリート造に改築された。1968(昭和43)年から現在の紅白ストライプに。
西宇和郡伊方町
佐田岬灯台
四国の西端に突き出た佐田岬半島の先端に建つ。対岸には豊予海峡を挟んだ佐賀関(大分県)があり、佐田岬灯台の光が届く。灯台で使われているレンズは佐賀関にある関崎灯台から移設されたもの。
志摩市
大王埼灯台
三重県志摩半島の大王崎の突端に建つ。大正時代、大王崎周辺の海では多くの人命を失う海難事故が続出。地元の船頭も「波切大王なけりゃよい」と嘆き謡うほどの難所に、地元から声が寄せられ灯台が誕生した。
笠岡市
六島灯台
岡山県の最南端とされる「六島(むしま)」に建つ灯台。大型船舶が往来する海域ながら、潮流が速く事故が多発していた六島と香川県・荘内半島の海域の安全のために建てられた。現在も不動フレネル式レンズを残す貴重な灯台でもある。
阿南市
蒲生田岬灯台
四国の最東端、徳島県阿南市の蒲生田岬に建つ灯台。高知県にもまたがる室戸阿南海岸国定公園に属する。蒲生田岬灯台と紀伊日ノ御埼灯台(和歌山県)を結んだラインまでが瀬戸内海と定義される重要な灯台。
鶴岡市
鼠ヶ関灯台
源義経が頼朝の追討を逃れ、平泉へと渡る途中で上陸したという伝説が伝わる弁天島に建つ灯台。島の手前に厳島神社、灯台の足元には赤い鳥居の金毘羅神社と2つの神社が設置され、鼠ヶ関の漁民の安全を見守っている。
肝属郡南大隅町
佐多岬灯台
九州最南端の大隅半島佐多岬の先に浮かぶ大輪島に立つ灯台。江戸幕府が諸外国と結んだ条約に基づいて建てられた8つの灯台のひとつで、「日本の灯台の父」と呼ばれるイギリス人技師ブラントンが設計した。初点灯時は鉄造だったが、太平洋戦争の空襲で大破し、コンクリート造に建て替えられた。





