海と灯台のまち

「海と灯台のまち」の灯台紹介 福井県 敦賀市 立石岬灯台

福井県 敦賀市 立石岬灯台

西洋技術の導入初期である明治時代に建設された歴史的灯台。現存する64基のうちの1基。敦賀港最初の文明施設となるこの灯台は、港湾都市・敦賀の将来の発展を象徴するモチーフとして市章にも使用されている。

灯台データ

  • 初点灯: 1881(明治14)年
  • 灯台の高さ: 7.9m
  • 灯りの高さ: 122m
  • 形状: 白塔形
  • 灯質: 単閃白光
  • 光達距離: 約41km
  • レンズ・灯器: LB-40型灯器
  • 構造: 石造
  • 設計者: 不明

地理データ

地理:リアス式海岸による天然の良港

リアス式海岸である若狭湾の東端を切り取るように、敦賀半島が大きく突き出し敦賀湾を形成。その敦賀湾と市街を山岳が三方から取り囲む。また、湾は急激に水深が深くなるドロップオフとなっていて天然の良港に。

気象:一年を通じて多い雨

日本海側気候に属し、夏は蒸し暑くて短く、冬は非常に寒く風が強い。豪雪地域となり、雨や曇りの日は多い。

歴史:日本の文化・伝統を語るストーリーに認定

北前船の中継基地や蝦夷地開発の物資供給地だった敦賀港。「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」は日本遺産に認定されている。

信仰:約半月かけて行われる「敦賀まつり」

氣比神宮で毎年9月に行われる例大祭。本物の甲冑を来た武者人形が乗る勇壮な山車や、御神体の仲哀天皇を祀ったお神輿「御鳳輦」が巡行する“氣比の長まつり“。

漁業:おぼろ昆布の全国シェア約85%

豊富な海の幸で知られるが、とりわけ「敦賀ふぐ」や「越前がに」が有名。また全国の約85%を占めるおぼろ昆布やかまぼこなど、海産物を利用した食品加工も盛ん。

その他:鉄道のまち・敦賀

中世から北国と都をつなぐ物資の中継地として栄え、近代になると交通の要衝として日本海側で最初に鉄道が開通。2023年までに北陸新幹線の延伸も決定している。

食文化:保存食として考えられた「にしんずし」

北前船によって北海道から運ばれたニシンや昆布を、長期保存するために考案されたニシンの糀漬け。冬の伝統食として、各家庭でアレンジを加えて食される。

伝統芸能:約300年の歴史を持つ「すてな踊り」

江戸前期に豪農・柴田権右衛門の「柴田氏庭園」が完成したこと祝い、村人が踊ったという柴田音頭。以来、盆休みに音頭にあわせ奉公人が踊った振付が今に伝わる。

灯台

「海と灯台のまち」の灯台をもっと見る

青森県
青森県

西津軽郡深浦町

艫作埼灯台

白神山地を仰ぐ青森県深浦町の海岸線に建つ灯台。日本海北部の灯台では最大級の高さを誇る。青森県北部の龍飛岬と秋田県男鹿半島の入道崎の中間に位置し、漁船や南北を航行する船を広範囲に見守る。

岩手県
岩手県

大船渡市

碁石埼灯台

末崎半島の先端となる碁石岬に建つ灯台。沿岸小型標識として、入り組んだ沿岸や大船渡湾などを航行する船舶の目標として設置された。三陸復興国立公園に指定された碁石海岸の一角として、灯台周辺は整備されている。

三重県
三重県

志摩市

安乗埼灯台

全国的にも珍しい四角柱型の灯台。入り組んだ海岸で暗礁が多く、江戸時代には灯明台が置かれていた海の難所に建てられた。全国に16基ある「のぼれる灯台」のひとつで、バルコニーから穏やかな的矢湾と波が打ち寄せる太平洋が一望できる。「日本の灯台50選」のひとつ。

北海道
北海道

厚岸郡浜中町

湯沸岬灯台

北海道随一となる実効光度82万カンデラの灯台。急に濃い霧が立ち込めることから「霧多布岬」との通称を持つ湯沸岬に建つ。最近では野生のラッコが繁殖し、灯台までの遊歩道から鑑賞が出来る国内でも珍しい場所として知られている。

三重県
三重県

鳥羽市

菅島灯台

三重県鳥羽市の沖にある菅島に建つ灯台。現役灯台としては日本最古のレンガ造灯台で、ブラントンの設計による搭形は歴史的価値の高さを認められ、Aランクの保存灯台に指定されている。

沖縄県
沖縄県

石垣市

平久保埼灯台

八重山列島の石垣島北部にのびる平久保半島の北端、平久保先に位置。17世紀に平久保遠見台が置かれ、往来する外国船の監視が行われていた歴史を持つ。現在建つのは日本復帰前に琉球政府が建設したもの。

広島県
広島県

三原市

佐木島灯台

瀬戸内海に浮かぶ佐木島の北部にある小型の灯台。佐木島の周辺には島が多く、フェリーでの行き来が主な交通手段となっている。佐木島の港へ入る船上から、豊かな緑に囲まれた灯台の姿を見ることができる。

神奈川県
神奈川県

三浦市

城ヶ島灯台

日本で5番目に点灯した洋式灯台。初代はフランス人技師・ヴェルニーにより設計されたが、関東大地震で倒壊し、現在の姿に再建された。同じ島内の東側に建つ安房埼灯台とは、“ペア灯台”として知られている。

兵庫県
兵庫県

淡路市

江埼灯台

1867(慶応3)年、江戸幕府と英国公使が兵庫開港に備えて大坂条約締結の際に5つの灯台の建設を約束。その最初に建てられた。「灯台の父」と呼ばれるリチャード・ヘンリー・ブラントンの設計による御影石を使用した石造りの洋式灯台。

神奈川県
神奈川県

三浦市

安房埼灯台

一般公募により決定した三浦大根をモチーフとするデザイン灯台。建て直しに伴い、岩礁地帯から200m内側に入った城ヶ島公園内へと移設された。灯台の南東方約400mにある「高根神楽」を照らす照射灯も併設されている。(写真提供/三浦市)

静岡県
静岡県

賀茂郡南伊豆町

石廊埼灯台

江戸時代には燈明堂が置かれ、毎晩かがり火が焚かれていたという海の難所、伊豆半島最南端の岬に立つ灯台。1871(明治4)年に英国人技師ブラントンによって木造灯台として建てられ、1933(昭和8)年にコンクリート造に建て替えられた。「日本の灯台50選」のひとつ。

島根県
島根県

出雲市

出雲日御碕灯台

島根県出雲市にある「島根半島」の西端に建つ灯台で、石造の灯台としては43.65mと日本一の高さを誇る。全国に5基しかない第1等フレネルレンズが現役で稼働している灯台で、その文化的価値も高く評価されている。

海と灯台のまち紹介
海と灯台のまちについて

「海と灯台のまち」について

美しい灯台を含む、そのランドスケープを町づくりに生かす志をもった先駆的な自治体を「海と灯台のまち」とし、連絡会を設置します。

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構成自治体

構成自治体

「海と灯台のまち」ネットワークには、2024年現在、60市町村が参画。「海と灯台ウィーク」などを協働しています。

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海と灯台のまち紹介

「海と灯台のまち」の灯台紹介

日本各地の海を見守り、地域のシンボルとして輝く灯台、その固有の歴史や魅力を紹介します。

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恋する灯台について

恋する灯台について

ロマンスの聖地にふさわしい灯台を認定した「恋する灯台プロジェクト」は「海と灯台プロジェクト」の前身事業です。

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